砥石の三要素

2014年06月04日 | ミニ知識

職員自身もあまりうまく研げないのですが、鉈研ぎの前に学生に説明していることです。

語呂がいいので覚えるといいですね。

研げる理屈が分かります。 

       砥粒 ・ 気泡 ・ 結合材

1 砥石の三要素
   砥 粒
      刃物を削るためのもの。
      摩耗すると脱落して新しい砥粒が出てくる。   

   気 泡
      刃物を削ると発生する”カス”と”熱”を解消する役目。
      気泡(空隙)がなければカスの排出がでず、うまく研磨ができない。

   結合材
      砥粒をつなぎ合わせている接着剤。
      固すぎると砥粒が脱落せず研げない。

 

2 研ぎ

  粗砥石、中砥石で研ぐと

   刃先が粗い鋸状になる。
    * 鋸状の形状が重要であり、完全に滑らかにすると切れが悪くなる。

   仕上砥石で研ぐと更に小さな鋸状の刃先となる。
    * 切り口がなめらかになる。

3 カエリ

  刃物を研いていると
   刃先に少し”カエリ”ができます。時々指の腹で刃先を確認しながら研ぐ。
   確認できたら反対側から研ぎ”カエリ”を無くしてください。

  ”カエリ”が取れにくいときは、軽く刀身と平行に研ぐと”カエリ”がよくとれますが、

  これをやりすぎると小さな鋸状の刃が無くなって切れが悪くなる。

  ”カエリ”の確認をする場合、指の腹を刃先にあてて峰寄りに向けて移動すると手が切れる。

  今までに何人もの学生がこれで手を切っています。

 

 粗砥石で研ぐだけでも切れますが、砥粒で擦った筋状の跡が刃物にたくさん付いており、

このV形に凹んだ筋状の跡から刃こぼれ(ひづみ折れ)が発生しやすくなります。

このままでは錆びやすくもあります。

 研ぎ面がV形に凹んだ筋状の跡を仕上げ砥石で、少し滑らかにすると

刃こぼれが少なくなります。

 

 

私事ですが、若かりし頃、ずっとずっと昔、ロータリーレースの刃物研ぎをした経験が

役に立っています。(YAS)

 

鉈等刃物の取り扱い :  http://blog.goo.ne.jp/f-nodai/e/83393be9147f10e25a6d890f79e7c548

刃物研ぎは焦らない : http://blog.goo.ne.jp/f-nodai/e/6bfac7fcf93c2d7e5a9f8dab183e0a5c

面直し : http://blog.goo.ne.jp/f-nodai/e/be1d7f8fad6ac678d428627c2fd75e83

青紙、白紙? : http://blog.goo.ne.jp/f-nodai/e/f00be10f6980ccf5b8b6bb1e69cd4bb3

さなだ紐 : http://blog.goo.ne.jp/f-nodai/e/115e9e3b74b92a8af05630eff09f8bc3

鉈の平の線傷 : http://blog.goo.ne.jp/f-nodai/e/39fd1ba7678064ec329c0f3fff9e5751

 斧と鉞 : http://blog.goo.ne.jp/f-nodai/e/15a8075d0df2038b178cc885391183ac

 斧の三本・四本の線は何? : http://blog.goo.ne.jp/f-nodai/e/e6b29e34c0d9b50cdd928e7e62eb4ad0

 

 


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