犬とキャンプと写真好きな爺&婆の気ままな日誌

思い出

随分と前のことです。当時熱心に奨めていた小集団活動の社外発表会で会社を代表して彼が発表する
ことになったのです。テーマは製造設備の修繕方法に関するものです。
大きな製造装置のかなり特殊な設備ですから、現場をご存じない社外の方に製品の説明から始めなけ
ればなりません。
ともかく社外発表は初めての経験ですから、彼も私もそして彼の同僚も手探りで数週間かけて発表の
準備をしました。

岩手県出身の彼は、話し言葉の訛りをかなり気にして、出来るなら標準語で発表したいと思っていました。
それでも最終的には私の無理押しを聞き入れて、訛ったままで話すことにしました。
発表会の当日、ステージの袖で見守る私はドキドキしていましたが、彼は千数百人を前にして堂々と
お国訛りで立派に発表を成功させました。

                      

昨年の5月、偶然にも同じ病棟の5階に彼、6階に私が入院していました。退院が近付いてから彼の
病室へ行ったら、二人とも同じことを考えていたので、彼、奥さん、娘さんと顔を見合せて笑っちゃい
ました。
二人とも「病人が病人をお見舞いするのも何だか変だなぁ」と考えて近くにいるのに会うのを
ためらっていたのです。

これまた偶然にも退院が同じ昨年6月5日(火)でした。彼の体重はかなり減っていましたが、気力は
充実していました。

                        

その彼が59歳の若さでこの10月4日(土)に亡くなったのです。残念です。悲しいです。
彼が入社した当時から、そして奥様のことも昔からよく知っていますから、なおさらです。

10月6日(月)お通夜、翌7日(火)告別式 両日とも大変大勢の方が参列してくれました。
奥様は常に気丈に対応されていました。しかし、告別式がすみ、よいよお別れの時が来ると
耐え切れず、泣き崩れました。

                        

告別式が始まる前に奥様、ご長男にお断りして写真を撮らせていただきました。
時間を経て、奥様やお子様達が落ち着いた時に、告別式の写真が残っていて良かったと思って
くれると信じて、参列者であることを一時忘れて、記録者に徹しようと思いましたが、無理でした。
肝心なところで目がかすみ、大きく手振れしてしまいました。
30数枚を選び、プリントを家内と一緒にご自宅へお持ちすることにしました。
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