河野貴代美,2006,わたしって共依存?,日本放送出版協会.(12.9.24)
恋人、友達、家族…誰かのそばから離れられない自分を「依存症」ではないかと不安に思っているアナタへ。親密な関係は、苦しくもあたたかいもの。人に頼り・頼られることのススメ。
相手に依存されることで承認欲求が充たされ、自らに依存する相手がなくてはならない存在になる。
それが、共依存である。
相手が、アルコール、薬物、ギャンブル等の依存症者である場合、依存症ゆえのトラブルに対処することで、依存症者は嗜癖の泥沼から抜け出すすべを失う。
依存症の様態によっては、自らも相手と一緒に、生活や人生の破綻の憂き目に合う。
自己は他者との関係性のなかでしか存在しえないわけであるから、依存されることに依存する、依存することに依存される関係を断ち切ることは難しい。
大事なことは、依存の程度が過剰になった際に、つかず離れず、距離をとることだ。
目次
序章 映画「陽のあたる場所から」の波紋
1章 共依存は愛しすぎ?
2章 なぜ共依存かも?と思うのか
3章 映画・小説のなかの共依存
4章 家族を捨てて家族を作る
5章 心地よい依存を探して
付章 土曜日はダンスパーティ―シナノンの試み