原子炉は、暴走する資本主義経済の「炉」と同型であり、太陽からの贈与でもある再生可能エネルギーは、貨幣という記号的価値の増殖でなく、贈与により実用的価値が増殖する経済につながる。そんなふうに本書のメッセージを読み替えてみたんだが、短いながらいろいろと想像力を喚起させてくれる良い本だと思う。
目次
日本の大転換
津波と原発
一神教的技術
資本の「炉」
大転換へ
リムランド文明の再生
太陽と緑の経済―「日本の大転換」補遺
はじめに
エネルギーと贈与
経済学の見えない土台
生存のためのモジュール
つぎの経済システムへ
大地震と津波、そして原発の事故により、日本は根底からの転換をとげていかなければいけないことが明らかになった。元通りの世界に「復旧」させることなどはもはや出来ない。未知の領域に踏み出してしまった我々は、これからどのような発想の転換によってこの事態に対処し、「復興」に向けて歩んでいくべきなのか。原子力という生態圏外的テクノロジーからの離脱と、「エネルゴロジー」という新しい概念を考えることで、これからの日本、そしてさらには世界の目指すべき道を指し示す。
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