情報環境は激変しても、本書の普遍的価値は揺るがず、こうして文庫化された。
とくに目を引く主張をしているわけではないが、なにより、議論の展開が巧みで、読む者を飽きさせない。文筆家業としての社会学者の仕事、そのお手本のような本だ。
目次
序章 「情報化」の時代―情報技術は何を変えるのか?
第1章 「情報化社会」とは何か―社会の夢・夢の技術
第2章 グーテンベルクの銀河系/フォン・ノイマンの銀河系―人間‐コンピュータ系の近代
第3章 会社は電子メディアの夢を見る―ハイパー産業社会のコミュニケーション
第4章 近代産業社会の欲望―「情報化」のインダストリー
第5章 超近代社会への扉―二一世紀の社会と情報技術
補章 情報化社会その後―一五年後の未来から
新しい情報技術が社会を変える!―私たちは何十年もそう語りつづけてきたが、本当に社会は変わったのだろうか?そもそも情報技術と社会とは、どんなかかわり方をしているのだろうか?「情報化社会」という夢の正体を、それを抱き、信じたがる社会のしくみごと解明してみせる快著。大幅増補の新世紀版。
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