渋谷あやこ,1986,カラーに口紅,朝日出版社.(6.3.24)
コニー・フランシス、1959年のヒット曲をタイトルにした本書は、わたしの記憶がまちがっていなければ、朝日新聞(たぶん日曜版)に連載されていたコラムを収録したものだ。
渋谷さんは、バーのホステス。
酒は飲めないし、カネを払って見も知らぬ女に酒の相手をさせるなんざ「きっしょ」と思っていた──いまもそれは変わらない──学生時代のわたしが、なぜこんな本を買っていたかというと、新聞連載時、渋谷さんの、軽妙洒脱で、色恋ネタもさらっと笑い話にしてしまう感性と文才に感心したからだ。
いい本だと思うんだが、ネットで検索しても、本書の情報がまったくヒットしない。
飲み屋の女に連載記事をもたせるとは、いかにも「昭和」らしいなあという感慨とともに、若いときにに惹かれていたキラリとひかる感性のことを懐かしく思い起こした。
目次
JAMU
父と子
襲われて…
センム
羊
ヒゲ
陳腐な質問特集(君いくつ?;血液型;電話;昼間)
不倫
煙草
サンちゃんズ
太目
ヒクヒク
金で
ホスト
ヌカミソ
小指の思い出
Kさん
カラオケ
化粧
カラー
花
名刺
出もどり
父子
ギャンブル
新体道
単身赴任
神輿
知的水準
釣り
アウトドア
足ながおじさん
ワープロ
土
海へ
旅をする女