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小規模多機能ホームは、介護報酬が定額制であるゆえの経営上のデメリットがあるものの、あらためて地域包括ケアにおけるその存在意義がよく理解できた。サービス提供実績にもとづく介護報酬加算が望まれるし、小規模多機能ホームが高齢者福祉の地域拠点とならずしてこの国の高齢者の最低生活保障はありえないことを実感した。
目次
第1章 「小規模多機能」のある暮らし
七月の日々―「多機能ホームまどか」(埼玉県新座市)
小規模多機能型居宅介護とは ほか
第2章 それぞれの「小規模多機能」
認知症デイサービスから小規模多機能へ―ななかまど(神奈川県相模原市)
地域の力で最期まで安心を―ひつじ雲(神奈川県川崎市) ほか
第3章 「小規模多機能」のあした
六つの小規模多機能の事業所の報告から
在宅ケアの青写真―地域包括ケアと小規模多機能 ほか
第4章 「小規模多機能」のある暮らし、ふたたび
ひと夏を越えて
急な旅立ち ほか
デイサービス、ショートステイ、ホームヘルプサービス、そのすべてを一カ所で担当するのが「小規模多機能」。認知症の人の拠り所として注目されているだけでなく、老老介護、介護が必要なひとり暮らしの人、ときには「看取り」なども支える在宅ケアである。自らもホームヘルパーである著者が、「小規模多機能」の利用者とその家族の喜びと苦悩の日々に寄り添い、そこで介護者として働く人たちの「模索するケア」を活写した。高齢社会必読のルポ。
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