災禍の受容と被災者支援、被災地復興のあり方について、さまざまな立場からの雑感が収録されている。内容が濃いとはいえないが、多種多様な見解を通覧でき、震災をめぐる問題状況を俯瞰するのに役立つ。
目次
1 3・11は何を問うているのか
私らは犠牲者に見つめられている―ル・モンド紙フィリップ・ポンス記者の問いに(大江健三郎)
(私たちが知る)日本の終わりなのか?(テッサ・モーリス=スズキ) ほか
2 命をつなぐ
未来への約束(山本太郎)
市民や企業の力、生かす仕組みを(大西健丞) ほか
3 暮らしをささえる
試練が希望に変わるとき―釜石にて(玄田有史)
これからの住まいをどうするか(塩崎賢明) ほか
4 復興のかたち
被災地には生活が続ている―「復興」への視点(湯浅誠)
後戻りする復旧ではなく新しい復興計画を(金子勝) ほか
二〇一一年三月一一日、東日本を襲った大震災は、何を問いかけているのか。大きな悲しみや喪失感のなかで新しい歩みを始めてゆかねばならない被災者・被災地に、私たちはどう向き合い、どんな支援をしていったらよいのだろうか。現地で活動を続けた医師やボランティアをはじめ、作家や学者ら三三名が震災の意味、復興の形をつづる。
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