比較福祉国家論でよく知られた筆者による、具体的な政策提言にまで踏み込んだ福祉社会論の秀作である。
雇用と社会保障の連携(アクティベーション)によってはじめて「生活保障」が達成できる。このことを主張するために、ベーシックインカム論の難点や、主に北欧におけるアクティベーションの成果と問題点を検証している。
持続可能な福祉社会はいかにして可能か。この大問題について考えるうえできっと参考になるだろう。
目次
はじめに―生活保障とは何か?
第1章 断層の拡がり、連帯の困難
第2章 日本型生活保障とその解体
第3章 スウェーデン型生活保障のゆくえ
第4章 新しい生活保障とアクティベーション
第5章 排除しない社会のかたち
おわりに―排除しない社会へ
不安定な雇用、機能不全に陥った社会保障。今、生活の不安を取り除くための「生活保障」の再構築が求められている。日本社会の状況を振り返るとともに、北欧の福祉国家の意義と限界を考察。ベーシックインカムなどの諸議論にも触れながら、雇用と社会保障の望ましい連携のあり方を示し、人々を包み込む新しい社会像を打ち出す。
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