元はTV番組での対論だが、見ていなかったのでこのように書籍化されるのはありがたい。宮本太郎と切り結ぶのは、吉川洋、京極高宣、湯浅誠、濱口桂一郎、小林正弥、森雅志、泉健太、水島広子、土居丈朗、大沢真理、与謝野馨、藤井裕久の面々。これといった新味はないが、社会保障の現状と問題点、およびその解決策をさくっと理解するにはいい本だろう。
生活保護者数205万人、完全失業者数334万人、気分障害(うつ病など)の患者数104万人…これらは超格差社会を表す氷山の一角に過ぎない。いま誰もが普通の生活者から脱落するリスクを抱えている。だが、現在の日本の生活保障でこれ以上国民を救済する事は不可能である。このままではそう遠くない未来、格差限界社会へと突入してしまう。日本人全員が同時多発不安に陥るなか、私たちができる事とは一体何か。12人の識者と宮本太郎による緊急提言。
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