リスク化する社会の問題状況ををふまえ、職業、家族、教育各領域におけるリスクの増大と、資源と幸福感の格差拡大について豊富なデータにもとづき解き明かした好著。
一つだけ疑問に感じたことがある。それは、リスクの増大を生み出したニューエコノミーの進展について歴史的必然のものであるかのように解釈している点だ。いったいだれがニューエコノミーを推進しあるいは黙認してきたのか、検討が必要だろう。
フリーター、ニート、使い捨ての労働者たち―。職業・家庭・教育のすべてが不安定化しているリスク社会日本で、勝ち組と負け組の格差は救いようなく拡大し、「努力したところで報われない」と感じた人々から希望が消滅していく。将来に希望が持てる人と将来に絶望している人が分裂する「希望格差社会」を克明に描き出し、「格差社会」論の火付け役となった話題書、待望の文庫化。
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