見出し画像

本と音楽とねこと

差別の現在

好井裕明,2015,差別の現在──ヘイトスピーチのある日常から考える,平凡社.(5.21.23)

 在日朝鮮人・韓国人、被差別部落、障がい者、性的マイノリティ、そして女性への差別とその表象を読み解く。差別問題を考える素材として、多数の映画作品が紹介されている。
 少し不満だったのが、被差別者の暴力性についての指摘と考察がないことだ。部落解放同盟の同和利権とそれに群がった半グレ、暴力団メンバー、そして差別を糾弾する側の暴力は、避けてとおることできない問題であるように思うのだが。

在日朝鮮人や韓国人の存在を否定するヘイトスピーチ。これらの言動を差別とする判決が最高裁で確定したが、それは私たちと無関係の出来事なのだろうか?「してはいけない」という次元に閉じ込めるのではなく、自分も思わず知らずに絡めとられていることに気がつくと、差別を、他人事としてではなく、より深く考えることができる。日常の出来事やテレビドラマ・映画などから、“差別と向き合うことの魅力”を提案する。

目次
第1章 差別に向き合う「気」が、日常の「孔」から漏れていく
第2章 差別‐被差別という二分法と差別する可能性
第3章 「男たちのジェンダー」を考える
第4章 他者を理解できる身体づくりへ
第5章 当事者「研究」の可能性
第6章 もう一人の「他者」として障害者を描く
第7章 しなやかでタフな日常文化の創造へ

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「本」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事