難解な(カール・マルクスの)『資本論』のエッセンスが、「超訳」で現代によみがえる。
それでも、商品論、貨幣論は、やはり、難しい。しかし、ここを耐えたら、剰余価値論、資本蓄積論等、いま、労働・賃金問題を考えるうえで欠かせない視点が得られることだろう。
わたしが、はじめて、『資本論』に挑戦したのは、高校生のときだったが、さっぱり理解できなかった。こうした、わかりやすい「参考書」があるのは、ありがたいことである。
教育を受けた若者が、定職もなく街にあふれ、庶民のなけなしの預金は減る一方。景気が伸びても、給料は上がらず、物価だけ上がった。悲しいかな、これが、資本主義の本当の顔である。『資本論』をいったん遠くに放り投げた日本人は、いま再び拾い上げ、ページを開く必要に迫られている。この書には、剥き出しの資本主義が、驚くべき洞察で描かれている。資本主義の実態は、二一世紀になっても何ら変わっていない。今回、待望の『資本論』第1巻の超訳をお届けする。どうか、大著のエッセンスを味わってほしい。
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