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子ども食堂が「無縁社会」に抗する力がわかりやすく解説されている。また、コロナ禍で苦悩する子ども食堂の現在も知ることができる。
子とも食堂は、家庭や学校以外での子どもの「居場所」となるだけではなく、子どもの育ちにコミットする、高齢者も含めた地域住民の孤立を防ぐ意義がある。
わたしは、国連のSDGsには懐疑的だが、地域社会での食料自給のしくみのなかに子ども食堂を組み込むことは、エネルギー自給の実現ともども重要な課題であるように思う。
コロナ禍にも無縁社会にも負けない「縁」を紡ぎ続けています。「誰でもどうぞ」と、こども食堂はつくられた。子どもたちは、お腹がすいたという理由で立ち寄れる。大人たちにはご飯以外に、ちょっとずつ「役割」もあるし、「子どもたちのため」という「言い訳」も用意してある。だから、誰でも気楽に立ち寄れて、人とつながることができるのだ。人々の生きづらさを和らげ、孤立と孤独を防ぎ、誰一人取りこぼさない社会をつくるための可能性を、こども食堂は秘めている。
目次
第1章 みんなの居場所がここにある
ほっこりして、役割のある場所―森の玉里子ども食堂(鹿児島県鹿児島市)
大家族のように―こども食堂青空(福井県敦賀市) ほか
第2章 貧困対策としての形
ばあちゃんたちの奮戦記―朝ごはんやさん(大阪市東淀川区)
しがみつきにくる子がいる―こどもいちば食堂(沖縄県名護市) ほか
第3章 コロナ禍を逆手にとれる底力
それでもこども食堂は動き続けた
コロナ禍で活動が多様化する ほか
終章 これからを見据えて…
配慮ある多様性へ
こども食堂とSDGs ほか
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