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本と音楽とねこと

貧困クライシス

藤田孝典,2017,貧困クライシス──国民総「最底辺」社会,毎日新聞出版.(7.18.2020)

 生活困窮者支援活動で知りえた豊富な事例を提示しながら、若者、中年、女性、高齢者、それぞれがかかえる貧困問題を論じる。
 「人間らしく人生を生き抜く」、そのための知恵と教養を身につけることが「教育」の優先課題であるとすれば、このような本をすべての高校生に読ませるべきであろう。
 社会福祉の初学者にはぜひおすすめしたい。

目次
第1章 若者の貧困
支援を訴えたら「お前は貧乏じゃない」とバッシングされた女子高生
絶対的貧困と相対的貧困 ほか
第2章 中年の貧困
健康ポリスが魔女狩りする。人工透析患者は“自己責任"
健康格差は日本の時限爆弾 ほか
第3章 女性の貧困
高度成長期からずっと女性は「貧困」だった
事例1 両親ネグレクトのもとで育った17歳、勤労女子高生の未来 ほか
第4章 老人の貧困
事例1 公園に置き去りにされた認知症の男性、「山田太郎」と名づけられ施設へ
老人ポストの衝撃 ほか
第5章 貧困ニッポンを生きる―社会と個人ができる最善策
知るだけでも安心できる 知識編
今、変わらないと問題は解決しない 意識改革編

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