久しぶりに読み直してみて、このての研究の不毛さを痛烈に感じた。
だいたい、500円程度の報酬の操作で、「協力行動」と「非協力行動」の度合いを比較していくことになんの意味がある?バカじゃねーの?こんな実験に、アメリカ合衆国や日本の自称研究者がいそしんできたわけだから、呆れ果てる。
そういえば、社会理論のフォーマライゼーションだの、数理社会学だのやってる連中は、おつむ弱いのが多かったことを思い出す。
もっとも、はじめて、「社会的ジレンマ」を知った者は、なるほどと納得させらるところがたしかにある。しかし、あらためて読み直してみると、化けの皮が?がれる、というものである。
違法駐車、いじめ、環境破壊等々、「自分一人ぐらいは」という心理が集団全体にとっての不利益を引き起こす社会的ジレンマ問題。数々の実験から、人間は常に「利己的」で「かしこい」行動をとるわけではなく、多くの場合、「みんながするなら」という原理で動くことが分かってきた。この「みんなが」原理こそ、人間が社会環境に適応するために進化させた「本当のかしこさ」ではないかと著者は考える。これからの社会や教育を考える上で重要なヒントを与えてくれるユニークな論考。
目次
第1章 イソップのねずみと環境破壊
第2章 社会的ジレンマの発生メカニズム
第3章 不信のジレンマと安心の保証
第4章 ジレンマを生きる
第5章 「かしこさ」の呪縛を超えて
第6章 社会的ジレンマの「解決」を求めて
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