いわゆる「発展途上国」の貧困問題について考察された古典的著作。
途上国では、階層的上昇移動をはかるために利用できる物的、社会的資源がごく限られていると思われているため、人々はある程度以上に無駄な努力をすることなく、そこに、「貧困の均衡」とそれへの「順応」が生じる。
「順応」を人々が拒否するためには、なにより基礎教育が必要であり、また、19世紀のアイルランドやスウェーデンがそうであったように、過剰人口の海外移民が、残る人々ともども、最低限の生活水準を達成するためのもっとも有力な手段となる。
論旨明晰。古典を読む価値を再認識させてくれる著作だ。
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