わたしも東氏の見解に同感だ。
ところで、テロリストはおしなべて人格障害者であるという判断は自明のものと思う。しかし、宅間守同様、加藤智大容疑者へ安直に「人格障害」のレッテルが貼られ、死刑判決が下されてことが終わりとなっては亡くなった方々がうかばれないだろう。
常人には理解不能な無差別殺傷事件を引き起こした者は「人格障害者」。これでは、行為の(われわれの常識からみた)異常性をそのまま言い換えたものにすぎず、実質、不透明な動機はなんら了解可能なものにはならない。
すでに加藤を発達障害者とみなす視点が出されているようだが、わたしも、その可能性が高いとみている。もちろん、発達障害や精神障害が凶悪犯罪として表出されることはまれであるけれども、他者と安定した関係をなんらとりむすべない者は、先天的にコミュニケーション能力が欠落している可能性が高く、それゆえそうした「障害」を早期に発見し、他者とうまく関わっていくための支援を行っていく必要がある。
事件の遠景にある、低賃金で不安定な、また過酷な労働を強いられている非正規就労者の問題は、こうした事件とは切り離して解決しくべきことだろう。「自殺」も「殺人」も望まぬ若者は「戦争」を待望する。こんな異常事態を放置しておいていいわけがない。
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