「落ちこぼれゼロ法案」により、テストの点数ではじかれた若者は兵役を志願することで一発逆転をねらうほかならなくなり、貧困層が集住する地域の公立校の教師たちは、学力点数の平均が低いことの責任を問われ、解雇され、あるいは、公立校自体が廃止される。
『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』は、学歴トラックからこぼれおち、イラクの戦場で命を落とし、あるいは深刻なPTSDを負って帰国する若者たち、そして、「テロとの戦い」の喧騒のなか、思想、良心、表現の自由を奪われた人々の葛藤を描く。
『政府は必ず嘘をつく』は、911後のアメリカ合衆国において、政治家、財界人、マスコミ等がこぞってでっちあげた嘘によって、自由のみならず、生存権さえ奪われるようになった人々に、311の原発事故後、同様の嘘で、自由も自らの健康も奪われたわが国の人々の姿を重ね合わせる。イラクのフセイン政権転覆はもちろんのこと、リビアのカダフィ政権転覆、シリアのアサド「独裁」政権への攻撃も、いくつもの嘘によって実行されてきたことが暴かれている。
政府広報も、マスコミ報道も、SNSで拡散される情報も嘘ばかり。この狂った世界で自分と他者を守っていくためにも、『政府は必ず嘘をつく』で明らかにされていることは、とても参考になるだろう。
堤未果,2006,報道が教えてくれないアメリカ弱者革命──なぜあの国にまだ希望があるのか.海鳴社.(8.9.2020)
目次
大統領選の光と闇
ハンスト実行
アロハシャツのガンジー ほか
正義の価値
なんでハンストしようと思ったの?
新聞のない家
こんなことする価値、あるのかな
号泣する市民たち
ほんとうに価値あるもの
アメリカの見えない徴兵制
携帯で軍に勧誘される高校生たち
落ちこぼれゼロ法案
巧妙に仕かけられた罠
夢を見せてやるんだよ
戻ってきてくれて、ありがとう
見えない列車に乗せられる若者たち
殺しのマシーン教育
兵士たちのグッバイレター ほか
未来を選び取る自由
軍事化される子どもたち
最大のターゲットはマイノリティ ほか
堤未果,2016,政府は必ず嘘をつく──アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること.KADOKAWA.(8.9.2020)
目次
増補版まえがき
プロローグ:ウォール街デモが意味するもの
第1章:政府や権力は嘘をつくものです
第2章:「違和感」という直観を見逃すな
第3章:真実の情報にたどりつく方法
エピローグ:3・11から未来へ
巻末袋とじ
あなたはいくつ見抜けるだろうか?9.11と3.11の共通点、テロ報道の表裏、国際機関の真の狙いに、SNSの思考停止効果…etc。嘘と真実がますます見分けにくくなる今、決して騙されない秘策を未公開情報と共に大公開!
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