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本と音楽とねこと

貧困化するホワイトカラー

森岡孝二,2009,貧困化するホワイトカラー,筑摩書房.(8.17.2020)

 いま、安易に、教員を専門業務型裁量労働制のもとで働かせる大学が増えている。半年は、時間割どおりに授業をし、会議にも出席しないといけない大学教員の労働が「裁量」であるわけないだろう。
 本書では、ホワイトカラー・エグゼンプションについての詳細な解説が行われている。裁量労働制度にしろホワイトカラー・エグゼンプションにしろ、労働者を奴隷化するものでしかなく、それを「自律」的な働き方として称揚するのは詭弁、欺瞞以外のなにものでもない。

目次
序章 恐慌が壊れた雇用を直撃する
第1章 悲しき中流階級―ホワイトカラーの原像
第2章 しぼられるホワイトカラー
第3章 このままでは仕事に殺される
第4章 雇用差別に屈しない
第5章 阻止されたホワイトカラー・エグゼンプション
終章 市場個人主義を超えて

二〇〇八年から始まる恐慌のあおりを受けて、派遣社員の大量解雇など、雇用情勢は非常に悪化している。もはやホワイトカラーが勝ち組であるといった風潮は存在しない。非正規化、過重労働、成果主義といった圧力が重くのしかかり、ついには死に至ることもある。そのような日本のホワイトカラーの働き方・働かせ方に切り込み、その困難の背景と原因を探る。

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