博士論文ゆえ、枝葉末節にこだわる無味乾燥な調査知見も散見されるが、一つの巨大施設がいかにして解体され、知的障がい者の地域生活移行が進められていったのか、世界でも最も早くに解体が実行された「カールスルンド」の事例は、とても興味深い。解体に至るまでの施策の変容に与えた「ノーマライゼーション」の理念の影響についても、随所で言及されている。
目次
第1章 入所施設の展開と閉鎖・解体:課題の整理
第2章 入所施設支援から地域生活支援への移行へ
第3章 福祉社会におけるしょうがいのある人たち
第4章 入所施設退所者に対する地域生活支援サービス
第5章 入所施設閉鎖・解体が対象者に与えた影響:実際的研究の概要
第6章 横断的研究
第7章 縦断的研究
第8章 追跡研究
第9章 地域生活者の地域参加
スウェーデンはなぜ、どのように施設をなくすことができたのか。入所施設を閉鎖・解体し、地域移行するだけではなく、しょうがいのある人が地域の一員としてしっかり根づきながら生きていくための道筋を示す。
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