人間にとって強さとは一体何か?
優しさとはどんな形をしているのだろうか?
フィリップマーロウは、
「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きる資格がない。」
と捨て台詞を吐く。この本の魅力は、ところどころに出てくる皮肉っぽい会話だろうか。
マーロウは、汚いものにフタをしようとはぜず、逆にそれをこじ開けようとする。それを、正義感と言うにはどこかクールでシニカルだし、かと言って虚偽をほっとく事が出来ない。損か特かを選べと言われれば、損する方を選ぶであろうし、楽か苦を選べと言われればもちろん後者を選ぶだろう。もしかしたら、とんでもなく不器用な男なのかもしれない(もちろんそうじゃないけど)。
レイモンドチャンドラーの『ロング・グッドバイ』は村上春樹が翻訳したものだが、まるで村上氏が書いているのではと思うほど、かなりチャンドラーに影響されたなと思った。グレートギャツビーも昔のものを読んだが、彼の翻訳もあるので、そちらも是非読んでみたい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます