一風変わった映画 三選
by |2015-09-23 00:39:10|
飯盛店高橋です。
今回はタイトルのまんま、映画を三つほど紹介していこうと思うのですが。
皆さんは映画を見るの、好きですか?
私は決して映画が嫌いではないのですが、そんなにたくさん鑑賞する事もありません。
その理由は主に三つ。
・映画館に行くのがめんどくさい
・じゃあDVDで、と思うも借りに行くのすらもめんどくさい
・いっそネットで、とPCの前に陣取るとクロが画面の前で邪魔をする
ま、色々と理由をこねてはいますが。
何が言いたいかというと、本当の映画好きの方から見たら
突っ込みどころ満載レビューかも知れないけど大目に見てね
という言い訳先出し露払いなのです。
さて、今回紹介する映画は「一風変わった映画」
斬新な手法や画期的なギミックで作り上げられた独特な世界観が、強く印象に残る映画を取り上げます。
決して「オススメの映画」という訳ではないので、わざわざ見たり他人に勧めたりしようとは思わないで下さい。
特に二つ目に紹介している Dog Ville なんて、勧めたら友達なくしますよ
・Memento
クリストファー・ノーラン監督の出世作。
それなりにヒットした作品なので見た事がある方も多いと思います。
キーワードは「短期記憶障害」
短期記憶障害の話だと、博士の愛した数式や明日の記憶、50回目のファーストキス等
少し切ない感じの感動作として取り上げられる事が多いのですが
本作はばりばりのサイコホラーサスペンスです。
自宅に押し入った強盗に妻を殺された主人公(ガイピアース)が犯人を追う、という
あらすじだけみればそれこそ使い古された手垢展開なのですが
この映画、主人公の「10分しか保てない記憶」を観客にも強要してくるのです。
しかも時系列を逆さにして、過去に遡っていくという…
具体的にいうと、1~100の順番に起こった出来事を
91~100
81~90
71~80…
と見せられるのです。
こんなに見てて疲れる映画は他にないですよ。
ストーリーを追うのに精一杯で、少し気を抜くとすぐについていけなくなります。
でも注意深く見ていると先述の時系列89や90辺りで
「ああ、最初に見た91の良く判らなかった展開はこれが理由だったのか」
と気付いたりして、なかなかに伏線回収を楽しめる映画です。
ちなみにDVDでは、事件が起こった通りの順番に再生できるモードが有るので
どうしても理解不能な場合はそれを見る事もできます。
超絶凡作になりますが。
・Dog Ville
鬱展開な映画が得意なラース・フォン・トリアー監督の異色作。
キーワードは「舞台?」
最初とにかくびっくりしますよ。
これ…本当に映画か?って。
セットの代わりに、線が書いてあるだけという。
終始このビジュアルで、上映時間は3時間(!)
飽きますって!
しかも山奥の小さな村に訪れた一人の町娘(ニコールキッドマン)に対して
最初は善人面していた村人達が徐々に小悪党ぶりをさらけ出していき
どんどん追いつめていくという、全く救いのないストーリー。
よくもまあ、こんなに性格の悪い人達を描けたもんだと思いますが
閉鎖社会ってのはリアルにこんな感じなのかもしれませんね。
二年ほどまえに日本でもこの映画を連想させるような事件が起きましたし。
そして物語の最後にもう一度「ええ~…そうくるの…」と更なる衝撃展開で超絶に胸糞悪くなります。
見終わった後は、長時間の疲れも相まって、その日の残り一日何もしたくなくなる精神状態になる事請け合い。
日々の生活に疲れている人は、見ないようにしましょう。
・マルホランドドライブ
映画界随一の鬼才、デヴィッド・リンチ監督の怪作中の怪作。
キーワードは「5回見ても判らない」
当時アカデミー賞ノミネート、カンヌ国際映画祭監督賞受賞を果たしましたが
審査員でストーリーの半分でも理解した人が一人でもいたとは到底思えません。
でも完全に物語が破綻している訳でもなく、公開当時は真相を理解したいという人が
リピーターとなって何度も映画館に足を運んだそうです。
そういう意味では興業的に成功なんでしょう。
有名になる事を夢見てハリウッドへやってきた女優の卵(ナオミワッツ)が
真夜中に自動車事故に巻き込まれた女性(ローラハリング)の
失われた記憶を取り戻す手助けをする、という流れで始まるこの映画。
とにかく作中の色んな所に不可解で唐突なカットや人物がたくさん出てきて、それだけで混乱するというのに
ある時を境にいきなり登場人物の名前やら役柄やらが、何の前触れもなく変わります。
ぽかーん、ですよ。
なんじゃこれ、と。
それでも不思議とこの作品の魅力に憑りつかれた私は、何十回と繰り返し見て(大げさではなくホントに)
リンチ監督が出した「マルホランドドライブ10のヒント」を読んで
更にネットで映画考察サイトを読み漁り
なんとか「判った気がする」程度にはなりました。
それほどまでに難解な映画です。
最後に監督の10のヒントを書いておくので
この記事を読んで「どんなもんか見てやろう」と思った奇特な方は
参考にしてみて下さい。
1 映画の冒頭に、特に注意を払うように
少なくとも2つの手がかりがクレジットの前に現れている
2 赤いランプに注目せよ
3 アダム・ケシャーがオーディションを行っている映画のタイトルは?
そのタイトルは再度誰かが言及するか?
4 事故はひどいものだった。その事故が起きた場所に注目せよ
5 誰が鍵をくれたのか? なぜ?
6 バスローブ、灰皿、コーヒーカップに注目せよ
7 クラブ・シレンシオで彼女たちが感じたこと、気づいたこと、下した結論は?
8 カミーラは才能のみで成功を勝ち取ったのか?
9 Winkiesの裏にいる男の周囲で起きていることに注目せよ
10 ルース叔母さんはどこにいる?
今回はタイトルのまんま、映画を三つほど紹介していこうと思うのですが。
皆さんは映画を見るの、好きですか?
私は決して映画が嫌いではないのですが、そんなにたくさん鑑賞する事もありません。
その理由は主に三つ。
・映画館に行くのがめんどくさい
・じゃあDVDで、と思うも借りに行くのすらもめんどくさい
・いっそネットで、とPCの前に陣取るとクロが画面の前で邪魔をする
ま、色々と理由をこねてはいますが。
何が言いたいかというと、本当の映画好きの方から見たら
突っ込みどころ満載レビューかも知れないけど大目に見てね
という言い訳先出し露払いなのです。
さて、今回紹介する映画は「一風変わった映画」
斬新な手法や画期的なギミックで作り上げられた独特な世界観が、強く印象に残る映画を取り上げます。
決して「オススメの映画」という訳ではないので、わざわざ見たり他人に勧めたりしようとは思わないで下さい。
特に二つ目に紹介している Dog Ville なんて、勧めたら友達なくしますよ
・Memento
クリストファー・ノーラン監督の出世作。
それなりにヒットした作品なので見た事がある方も多いと思います。
キーワードは「短期記憶障害」
短期記憶障害の話だと、博士の愛した数式や明日の記憶、50回目のファーストキス等
少し切ない感じの感動作として取り上げられる事が多いのですが
本作はばりばりのサイコホラーサスペンスです。
自宅に押し入った強盗に妻を殺された主人公(ガイピアース)が犯人を追う、という
あらすじだけみればそれこそ使い古された手垢展開なのですが
この映画、主人公の「10分しか保てない記憶」を観客にも強要してくるのです。
しかも時系列を逆さにして、過去に遡っていくという…
具体的にいうと、1~100の順番に起こった出来事を
91~100
81~90
71~80…
と見せられるのです。
こんなに見てて疲れる映画は他にないですよ。
ストーリーを追うのに精一杯で、少し気を抜くとすぐについていけなくなります。
でも注意深く見ていると先述の時系列89や90辺りで
「ああ、最初に見た91の良く判らなかった展開はこれが理由だったのか」
と気付いたりして、なかなかに伏線回収を楽しめる映画です。
ちなみにDVDでは、事件が起こった通りの順番に再生できるモードが有るので
どうしても理解不能な場合はそれを見る事もできます。
超絶凡作になりますが。
・Dog Ville
鬱展開な映画が得意なラース・フォン・トリアー監督の異色作。
キーワードは「舞台?」
最初とにかくびっくりしますよ。
これ…本当に映画か?って。
セットの代わりに、線が書いてあるだけという。
終始このビジュアルで、上映時間は3時間(!)
飽きますって!
しかも山奥の小さな村に訪れた一人の町娘(ニコールキッドマン)に対して
最初は善人面していた村人達が徐々に小悪党ぶりをさらけ出していき
どんどん追いつめていくという、全く救いのないストーリー。
よくもまあ、こんなに性格の悪い人達を描けたもんだと思いますが
閉鎖社会ってのはリアルにこんな感じなのかもしれませんね。
二年ほどまえに日本でもこの映画を連想させるような事件が起きましたし。
そして物語の最後にもう一度「ええ~…そうくるの…」と更なる衝撃展開で超絶に胸糞悪くなります。
見終わった後は、長時間の疲れも相まって、その日の残り一日何もしたくなくなる精神状態になる事請け合い。
日々の生活に疲れている人は、見ないようにしましょう。
・マルホランドドライブ
映画界随一の鬼才、デヴィッド・リンチ監督の怪作中の怪作。
キーワードは「5回見ても判らない」
当時アカデミー賞ノミネート、カンヌ国際映画祭監督賞受賞を果たしましたが
審査員でストーリーの半分でも理解した人が一人でもいたとは到底思えません。
でも完全に物語が破綻している訳でもなく、公開当時は真相を理解したいという人が
リピーターとなって何度も映画館に足を運んだそうです。
そういう意味では興業的に成功なんでしょう。
有名になる事を夢見てハリウッドへやってきた女優の卵(ナオミワッツ)が
真夜中に自動車事故に巻き込まれた女性(ローラハリング)の
失われた記憶を取り戻す手助けをする、という流れで始まるこの映画。
とにかく作中の色んな所に不可解で唐突なカットや人物がたくさん出てきて、それだけで混乱するというのに
ある時を境にいきなり登場人物の名前やら役柄やらが、何の前触れもなく変わります。
ぽかーん、ですよ。
なんじゃこれ、と。
それでも不思議とこの作品の魅力に憑りつかれた私は、何十回と繰り返し見て(大げさではなくホントに)
リンチ監督が出した「マルホランドドライブ10のヒント」を読んで
更にネットで映画考察サイトを読み漁り
なんとか「判った気がする」程度にはなりました。
それほどまでに難解な映画です。
最後に監督の10のヒントを書いておくので
この記事を読んで「どんなもんか見てやろう」と思った奇特な方は
参考にしてみて下さい。
1 映画の冒頭に、特に注意を払うように
少なくとも2つの手がかりがクレジットの前に現れている
2 赤いランプに注目せよ
3 アダム・ケシャーがオーディションを行っている映画のタイトルは?
そのタイトルは再度誰かが言及するか?
4 事故はひどいものだった。その事故が起きた場所に注目せよ
5 誰が鍵をくれたのか? なぜ?
6 バスローブ、灰皿、コーヒーカップに注目せよ
7 クラブ・シレンシオで彼女たちが感じたこと、気づいたこと、下した結論は?
8 カミーラは才能のみで成功を勝ち取ったのか?
9 Winkiesの裏にいる男の周囲で起きていることに注目せよ
10 ルース叔母さんはどこにいる?