fu-koの小窓

旅と美味しい物、エンタメとSKIと浦和Redsを愛する管理人・fu-koの記憶代わりの日常記録☆

『物語なき、この世界』

2021-07-27 | Entertainment
舞台のみならず、映画監督としても活躍の場を広げ注目される三浦大輔による3年ぶりの書き下ろしとなる今作。
 
売れない俳優:菅原役に岡田将生。売れないミュージシャン:今井役にロックバンド銀杏BOYZの峯田和伸。その他、柄本時生、星田英利、寺島しのぶ等個性豊かな俳優陣が集結。
自分の人生に「ドラマ」なんて起こるはずがないと諦めていた二人だったが、ある事件が起きて、、、!?
 
1幕は淡々と進む二人の会話劇。高校時代は特に仲が良かった訳でもない二人が新宿歌舞伎町の風俗店で偶然再会。お互いにパッとしない人生を過ごして来てるし、再会した場所が場所だけになんとなーくぎこちない感じで会話が進み、「きっと今後二度と会わないだろう」とお互いが思いつつ別れようとしたその時に事件が起こる。
 
2幕では、1幕のラストで起きた事件の容疑者になってしまったと信じている二人とその現場を見ていた友人と彼女という4人のシーンから始まる。
今まで何も起こらなかった人生だったのに突然主人公になってしまった二人には実感がなく、自分達が主人公の物語に出演しているような感覚になり、それまでに関わって来た人々はみんなその物語の脇役だと思い始める。
でも、関連するその他の登場人物が人生を語り出すと、それぞれに人生があり、その人の人生にとっては自分は脇役であることを知り、この舞台のテーマへと繋がって行く。
人間はみんな自分の人生においては主人公、そして周囲の人は脇役。でも、その周囲の人にとっては自分はただの脇役、もしかしたらそれ以下で記憶にも残らない存在なのかもしれない。
結局、人生に物語なんて物は無くて、物語にするかどうかはその人次第なのでは?
そんな感じの抽象的?倫理的?なストーリーだったけど、とても見ごたえある内容だった。
 
初めて生で見る俳優さんが多かったけど、全員がホントに個性的。岡田くんは等身大の自然な演技、峯田さんはギター片手に即興歌を唄う場面ではさすがミュージシャン。寺島さんのスナックのママ役はめちゃくちゃハマリ役で存在感抜群。
考えさせられるシーンも、笑えるシーンもあり、とてもおもしろい舞台だった。座席が6列目でオペラグラス不要で、前の席が空席だったことも満足度増した理由かも。
 
◆観劇記録◆
シアターコクーン
S席 1階 F列 2番
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