Entrance for Studies in Finance

みずほ銀行のシステム障害(2011年3月15日)

2011年3月15日-24日 みずほ銀行のシステム障害事故について 
  (義援金口座をリーフ口座=未通帳口座でなく一般の通帳口で開設 大量の未記帳取引発生の原因作る
  → なぜ義援金口座を一般の通帳口にしたのか
 3月14日 容量を超える振り込みが集中 データ処理が一時的に不能になる
  → 容量設定の判断に誤りあったとも
  → 未記帳取引が容量の限界を超えたことを知らすアラームを放置
  → なぜ自動停止の仕組みが導入されていなかったのか
  → オーバーフローでファイル処理プログラムが異変
    銀行の生命線の夜間バッチ処理システムが停止 バッチ処理未了 
  15日朝 朝窓口 ATM業務ストップ 38万件 4900億円の振り込み処理ができず
  → 店頭ATM停止の判断に遅れ 未処理の決済案件が膨らむ  ATM停止の判断できず 未処理拡大  
    バッチ処理と日常処理並行
16日夜  未処理44万件 5700億円に拡大 
  17日  午前9時から正午まですべての窓口業務 全ATMが再び停止 午後はATM一時回復 午後6時から再び停止 夜に未処理50万件に拡大
  17日午後1時 頭取が謝罪会見
  18日  未処理116万件に拡大
  → 代金決済を期日までに行わなかったことにより発生した損失(逸失利益)の賠償を求められる可能性
    株式売買 外国為替証拠金取引 ほかネット取引の決済など
  → 企業の資金繰り決済の作業の送金で多数の2重送金発生
  19日ー21日 3連休 ATM業務(全国3万5000ケ所)の全面停止
  → 連休中 全営業店舗を午前9時から5時に臨時開店して引き出しに対応(窓口で最大10万円まで)
            →23万件 196億円
    給与振り込みのトラブルは給与支払い管理をみずほが行なっている場合は他行での給与受け取り者にも及んだ。
  → 復旧作業中に公共料金送金データを加工 支払い者情報(明細情報)を送らず混乱
    29日までに情報送付
  22日 システム稼働回復 夜に未処理6万件(59,417件)が判明
  23日夜 未処理の決済を進める 残った1169件を24日朝入金して処理完了へ
  24日 銀行間システム稼働 朝時点で法人向け電子外為取引以外は正常化 

  28日 金融庁が立ち入り検査通告

2002年4月1日の統合時のシステム障害(250万件処理できず)に続く大きな事故。なおシステムは旧3行のシステムのつぎはぎ。統合後のシステム開発は富士通とされる。富士通は現在の東証のシステムも担当。組む相手が悪いのか、やや事故が多いように思える。なお第一勧銀(富士通)富士(IBM)興銀(日立)だった。
   
参考資料
  「未処理100万件超 連休中はATM休止へ」東洋経済オンライン 2011年3月18日 
  「システム障害中のみずほ銀行について」gigazine.net 2011年3月18日
  「義援金口座の未記帳取引が原因!? みずほシステムトラブルの真相」『金融財政事情』2011年4月4日号, pp.6-7. 

originally appeared in April 4, 2011
Written by Hiroshi Fukumitsu. You may not copy, reproduce or post without obtaining the prior consent of the author.


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