もう私に行く所はないと分かって
情けなかった。
それから夫に許しを請うて、
夫はまだ涙の止まらない私のために
一度抜いたお風呂にお湯を溜めてくれた。
お風呂の中でも
涙が止まらず泣いていると
わんこが脱衣所に来てゴロンとしてた。
きっと心配で近くに居てくれてるんだね。
喧嘩して険悪な雰囲気になると
わんこがどうしていいか分からないようで
うろうろ落ち着かない。
ごめんね、あなたは何も悪くないのに。
夫はもう済んだことには
いつまでもしつこくはしない。
こんな年齢になってこんな大喧嘩、
9割私が悪いと思っているけれど
1割直してもらいたいこともある。
少々意地悪を言われても
さらっと流してくれる
大きな懐の男性はいないだろうか、
スルーして何でもなかったように
忘れてくれる男性はいないだろうか、
いないよね、
嫌なことを言われたらきっと
誰でも気分悪いよね。
私こそ、ちょっとの事に
イライラしたりかっとしたり
言わなくて済ませたり
そうできないものか。
あれから、お互い気を遣って喋ってる。
ひと呼吸おいて
嫌味にならないよう言葉を選んで。
ひとりでは生きていけないんだから
ここにしか私の居場所は
ないんだから
この生活を大事にしないといけない。