新築であれば瑕疵保険(欠陥が発見された際に修繕費用が支払われる保険)が付いていますが、中古住宅は一部の物件を除き保険は付いていません。
そのため、中古住宅を購入する際は重要事項説明に細心の注意を払う必要があります。
中古住宅を購入する際に最も大切なことのひとつである重要事項説明をわかりやすく解説しましょう。
重要事項説明とは、その不動産の現状に関する説明
重要事項説明とは、売買契約を結ぶ前に、不動産業者からその不動産の現状が口頭にて説明されるものです。
重要事項説明は1時間から2時間などの長時間に及び、様々な説明を受けますが、中古住宅を購入する場合における重要事項説明の主な内容は以下のとおりです。
・中古住宅の欠陥や傷み具合に関すること
・中古住宅の耐震性に関すること
・中古住宅の電気やガス、水道の引き込み状況に関すること
・中古住宅が法的に受ける制限
・中古マンションの場合は修繕積立金に関すること
以上が重要事項説明の主な内容で、その内容を書面にまとめた重要事項説明書に署名捺印することにより完了します。
国土交通省が公開する重要事項説明書の見本は以下のとおりです。
上記は重要事項説明書の1頁目であり、画像をクリックすれば10頁を超える重要事項説明書の内容をご覧いただけます。
重要事項説明書に署名捺印すれば、その全てに納得した上で中古住宅を購入したことになる
先に重要事項説明は、その内容をまとめた「重要事項説明書」に署名捺印することにより完了するとご紹介しましたが、重要事項説明書に署名捺印しつつ中古住宅を購入すれば、その内容に納得した上で物件を購入したことになります。
たとえば、重要事項説明で「この物件は過去に雨漏りがあり、再び雨漏りが起きる可能性がある」との説明を受けたにもかかわらず聞き逃し、売買契約を結んだ後にそれに気付いたとしても、簡単には売買契約を撤回できません。
また、重要事項説明で「この物件は土砂災害警戒区域(土砂により被災する可能性がある区域)に位置する」との説明があったにもかかわらず聞き逃し、売買契約を締結した後にそれに気付いたとしても、撤回するには手付金を手放すなどのペナルティが課せられます。
よって、中古住宅を購入する場合における重要事項説明は、最も大切なことのひとつといえます。
中古住宅を購入する場合における重要事項説明の大切さは、私が運営するサイト「誰でもわかる不動産売買」の「中古住宅を購入する際の注意点。重要事項説明と売買契約の大切さ」にて、さらにわかりやすくご説明中です。
同コンテンツでは、重要事項説明に加え、売買契約の大切さもご紹介しています。
お時間のある方は是非ご覧ください。それではまた次回の更新でお会いしましょう。「わかりやすく解説 | 不動産のあいうえお」でした。