マンションに関する不動産用語に「区分所有者(くぶんしょゆうしゃ)」と「占有者(せんゆうしゃ)」がありますが、それらの意味や違いをネットで調べる方が多くいらっしゃるようです。
そこで、今回の「不動産のあいうえお」では、マンションの区分所有者と占有者をわかりやすく解説し、それらの違いを簡単にご説明しましょう。
マンションの区分所有者とは、各戸の所有者
まずは、マンションの区分所有者をわかりやすく解説します。
マンションの区分所有者とは、マンションの中で区分された各戸の所有権を持つ者、すなわち各戸の所有者です。
たとえば、501号室の所有者が山田さん、401号室の所有者が田中さん、301号室の所有者が山本さん、201号室の所有者が小林さんであれば、それら全員が区分所有者です。
そもそも区分所有者とは、マンションやビルなど、内側が壁などで区分された建物の、区分された部分の所有権を持つ者を指します。
よって、マンションの区分所有者とは、各戸の所有者となります。
ちなみに、私が運営するサイト「誰でもわかる不動産売買」では、よりわかりやすく区分所有者を解説する記事を公開中です。
同記事では、区分所有者と共に見聞きすることがある不動産用語「不在区分所有者」の意味も解説しています。
マンションを所有する方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。
マンションの占有者とは、各戸を使用する区分所有者以外の者
つぎに、マンションの占有者をわかりやすく解説します。
マンションの占有者とは、マンションの中で区分された各戸を使用する、その戸の所有権を持つ者以外の者、すなわち区分所有者以外の者です。
たとえば、501号室の区分所有者(501号室の所有権を持つ者)が山田さんであったとしましょう。
山田さんは、妻と子と共に501号室を使用していますが、妻と子は501号室の所有権を持っていません。
であれば、妻と子が占有者です。
また、401号室の区分所有者である田中さんが、401号室を他人である木村さんに賃貸し、401号室は木村さんとその家族が使用しているとしましょう。
であれば、木村さんとその家族が占有者です。
そもそも占有者とは、区分所有者ではないものの専有部分を使用する者を指します。
専有部分とは、マンションやビルなど、内側が壁などで区分された建物の、区分された部分です。
よって、マンションの占有者とは、区分所有者ではないものの区分された各戸を使用する者、つまり区分所有者の家族や、区分所有者から戸を賃借する者となります。
余談ですが、私が運営するサイト「固定資産税をパパッと解説」では、マンションの固定資産税が下がりにくい理由を解説する記事を公開中です。
マンションを所有しつつ固定資産税が下がらないと戸惑う方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。
マンションの区分所有者と占有者の違い
最後に、これまでにご説明したマンションの区分所有者と占有者の意味をまとめつつ、それらの違いをわかりやすく簡単に解説しましょう。
マンションの区分所有者とは、各戸の所有権を持つ者、すなわち各戸の所有者です。
これに対して、マンションの占有者とは、所有権を持たないものの各戸を使用する者、つまり区分所有者の家族や、区分所有者から戸を借りる者などが挙げられます。
マンションにお住まいの方は定期的に理事会に参加する必要がありますが、区分所有者や占有者の意味を把握しておけば役立ちます。
ぜひご参考になさってください。
それではまた次回の更新でお会いしましょう。不動産のあいうえおでした。