h29.4月、今年最初のクルーズは鶴見半島の”梶寄浦”から出艇し、大島・”壇の鼻”
を経由して沖の”舵掛瀬”・”先ノ瀬”を巡るコースと”梶寄”から”鶴御崎”を巡るコース
とした。
当日10時過ぎ、干潮の潮止まりが切れかかる頃、”元ノ間海峡”に漕ぎ出し(中央灯台(仮
称)の手前側と灯台の向こう側を縦走の後)大島・”立花埼”に掛かる。”立花埼”から島沿
い前方(”壇の鼻”)に形の整った風穴が目に飛び込んでくる。近づくとこの風穴、縦横巾、
深度もかなりあって、景観を楽しみながら割と楽に通過できる。この風穴を過ぎて、右手沖
(1㎞弱か)に大きな瀬群が突き立っている。手前に横たわるのが”舵掛瀬”でその先の灯台
が立つ岩礁が”先ノ瀬”である。これ等の瀬の近くは潮流が複雑で速い。地元の漁師さん達に
とっては最高の漁場となっているのであろう。
11時30分前には両瀬をひと廻りして帰路につく。往路通過した”壇ノ鼻”の風穴付近を目
指して漕ぐが、(14時満潮予定の)”元ノ間海峡”の潮の動きが気になる。大島沿いには景
観の素晴らしいポイントがいくつもあったが、12時過ぎには海峡に入り”中央灯台”の脇を
通過していた。
大袈裟な記述と思われるかも知れないが、ここ”元ノ間海峡”は豊後水道有数の急流で有名
なところであり、特に干・満潮の潮止まりの中間の時間帯は流れが激しく、中央灯台の礎石際
は波が割れて流れる場所である。当日は稀な小潮で殆ど潮流が動かない日であったようだ。
(梶寄の)港の岸壁で昼食を済ませ、13時過ぎ”鶴御崎”へ向けて再び海峡の中央部へ漕ぎ
出す。海峡の外れで多少の潮の動きを感じたが支障なく漕ぎ進める。周囲の岩礁にはグレ、石
鯛狙いの釣り人が散在して上礁していたが、潮の動きが鈍いせいか釣果はあがっていないよう
だ。間もなく”鶴御崎”を廻り込み米水津湾に浮かぶ”横島”を見る位置に到着した。この
”日豊海岸”に聳え立つ”鶴御崎”の南東壁は壮大で美しい。
この日、(”元ノ間海峡”の潮流を体感するため、意識的に5回の海峡漕艇を図ったが満足な
体感を得ることができなかったが)ゆったりと余裕のある漕艇のために穏やかな海を準備して
くれた海神に感謝しなければならない。15時過ぎには無事”梶寄浦”に帰着した。