>・・・夢にまで見た四国・佐田岬クルーズ
真夏の豊後水道横断(往復)クルーズは過酷だった・・・
往路3時間30分、復路5時間30分
往路、佐賀関港口でアジ釣り(関アジではない)のレジャーボート
の船長から牛島の左に膨らむルートを勧められたが、吸い込まれるよ
うに牛島・高島間の海峡に突入した。・・・100m~200mか、
牛島を横に見る位置に辿り着くまでの間であったが、若潮・潮止まり
前(1時間)の「速吸の瀬戸」の荒ぶる流れの序奏を体験した。
牛島先で一本釣りをしていた漁師さんに、関アジ(の一本釣り)です
か?と尋ねると
・・・あんた、大丈夫か? と逆に聞き戻されてしまった。
快晴、微風穏やかな波のなか、目標の佐田岬も少しづつ大きく見えて
くるようになった。しかし、四国側はモヤ・霞がかかってくっきりし
ない。右手遠方(宇和島側)に建物の先っちょのようなものが見えて
いたが・・・1km位か ・・・近づくと、どうやら貨物船の上部の
ようだが・・・モヤで停船していたのだろう。
モヤが流され、その貨物船を瀬戸内海側に見送ると、艇は佐田岬にか
なり近づき、「長瀬」(仮称)に掛かっていた(ようだ)・・・流れ
に押し戻されているのか岬の大きさが変わらない。
「長瀬」の流れにもがくカヤックを見つけたのか、後方(佐賀関)か
らのフェリーが岬よりに航路を変えた・・・カヤックを三崎側に向け
れば、フェリーは直進できたのだが・・・気付くのが遅れ申し訳なか
った・・・
その「長瀬」を抜け一息つく頃、500m先を三崎側へ走り去ってい
くフェリーの姿・・佐田岬と宇和海に映えるすばらしい景観だった。
佐田岬では持参した軽食をとり、岩陰でしばしの休息・・・のつもり
が とにかく暑い・・・岬のキャンプ場で水を補給し、復路出発。
復路、出艇の後岬周りの撮影中、どうしたものかバランスを崩して
”沈”・・・あー恥ずかし・・・復路は心していかないと・・・
(13:00)出艇後、岬の先の長瀬が轟々と音を立てて流れるのに
気付く。(干潮:11:00として、満ち潮の本格的な流れ込みがは
じまった頃か・・・)横はどこまで続くかと宇和島側に目をやると、
丁度”三崎フェリー”が長瀬に掛かるところ・・・宇和海を波も立て
ずに進んできたフェリーが、長瀬では一際白波を立てて進む。
カヤックごときがこの流れ・波を越えられるのだろうか?一抹の不安
が瞬間的に頭をよぎる。流れの弱そうな瀬、波の低そうな瀬を見つけ
ようと宇和島側へ艇を進めるがあまり変わらない・・・
結局、フェリーの通過した近くの瀬に直角に突入・・・木の葉のよう
に縦横・右左にもまれながらもパドルを急ピッチで波頭に打ち込む。
この間150~200mか・・・ (激流の長瀬を)抜けた・・・
地上であれば、大の字になってぶっ倒れてしまいたい・・・緊張感と
疲労感とある種満足感を味わったこれからが勝負の15km。
常に高島・牛島を正面に見据えて漕ぐが、満込みの速吸の瀬戸では、
知らないうちに別府湾側に流されてしまうのだろう。
復路では、別府湾側から進行してくる貨物船・フェリー等とのやり過
ごしが多くその都度、右旋回せざるを得ず、結果的に別府湾側にふく
れた可能性もある。
この日は、海難事故防止の取り組みを強化していたのか、海上保安庁
の巡視艇をよく見かけた。一度目は長瀬を通過してしばし後、佐賀関
から直進してきたが急旋回で折返していった。次は豊後水道中ごろに
高島近辺で、そして3度目は残すところあと1/3というところで疲
労のピークにあった我が艇脇を通過して、知らない間に後部方向から
追従いただき、慰労の声を掛けていただいた。
大型船のためデッキまでの距離があり、当方の声が届かず申し訳なか
ったですね。
・・・等々のうち、18:30佐賀関港帰着で今回の”豊後水道横断”
中距離?クルーズを無事終えることができた。
・・・しばらくはお休みとさせていただきます・・・
>h24.7.29(土) 8:00 佐賀関港を出艇
>鉱石積み下ろし岸壁脇には大きな貨物船
>高島脇の牛島
>牛島先から振り返り見る高島
>牛島先から臨む佐田岬
>佐田岬上陸
>佐田岬の景観
>海上保安庁 巡視艇「やまくに」 (h24.8.26 西大分港にて)
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