JFK-World 世界の撮影・取材地トピック

Freelance Film Director
TV-CMおよびTVドキュメンタリー番組のディレクター & カメラマン

The Benois Madonna ベヌアのマドンナ

2010年10月09日 | ロシア

The Benois Madonna 
「ベヌアのマドンナ」 (1478年頃の作品)
ダ・ヴィンチ初期の作品



サンクトペテルブルグの著名な建築家 = Benois ベヌア家が
所蔵していたものを買い上げたことから、
The Benois Madonna 「ベヌアのマドンナ」
と呼ばれるようになりました。

ニコライ1世の命により、
1852年に完成した美術館 (後世新エルミタージュと呼ばれる)
が一般公開されるようになって以来、
「冬宮」 = 宮殿における皇帝の暮らしには、
様々な変化と制限が加えらるようになったと想像できます。

「エルミタージュ美術館」 の公式HPによると、
このころから、皇帝の公式の場所とプライベートの場所が
明確に分けられるようになった、と記述されています。

当然、美術品の購入に関しても、
皇帝の一存だけでは決められなくなっていたと思われます。



そして、さらに時代は進みます。

「ベヌアのマドンナ」 の購入は20世紀 = 1914年 ・・
第一次世界大戦勃発の年です。
皇帝 = ニコライ2世の時です。



Nicholas II
ニコライ2世 (1868年ー1918年 在位 1894年ー1917年)

ロマノフ王朝最後の皇帝です。



ニコライ2世は 「冬宮」 に住むことを好まず、
また、戦禍を避けるため、サンクトペテルブルグ郊外の
Tsarskoye Selo ツァールスコエ・セロー = 皇帝 (ツァーリ)の村
にある離宮に暮らしていました。

美術品も安全な場所に疎開させていました。





美術品もなく、皇帝がいなくなった 「冬宮」 は、
この時、戦争傷病者のための病院となっていたそうです。

jfk-world


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