中高年50代、60代のプログラミング
未経験の50代でも仕事が獲得しやすいプログラミング言語
(エクセル、VBA・Python、JavaScript)を選んだ上で、ピン
ポイントで学習すれば、アマチュアのプログラマー・エンジ
ニアとして仕事をすることが可能である。
政府は2025年までに国内企業がDX(デジタルトランスフォー
メーション)を成功させなければ、毎年12兆円の損失が発生する
可能性があると判断した。
これを「2025年の崖」と呼ぶ。
一方、増大するITエンジニアのニーズに対し、供給は不足して
いる状態で、2030年には最大で約79万人不足すると予測されて
いる。
つまり、プログラミングを学び、技術を持ったプログラマーや
ITエンジニアの領域で、大きな仕事のチャンスが到来する、と
言われている。
プログラミングの勉強を始める前に大切なのは、土台となる
ITリテラシーをどれぐらい持っているか、ということである。
例えば「パソコン操作」「アプリケーションとファイルの扱い」
「インターネットの使い方」などである。
これらを身につけることは50代以上の方でもそんなに難しいこと
ではないので、まずはプログラミングの前に、ここから学習して
いくことが「急がば回れ」になるはずだ。
今後、超高齢化と超人手不足を背景に、中高年・シニアの在宅
ワークの機会は増加傾向になると考えられる。
在宅ワークは、自分のペースで仕事ができるメリットが
ある。
それ故、パソコンのスキルが求められるのである。
プログラミングを学習するメリット
①DX人材となれば在宅で稼ぐことができ、親の介護にも
柔軟に対処できるようになる。
②中小企業やベンチャー企業は即戦力人材を求めている
ので、IT能力と今まで蓄積された経験を履歴書でアピール
すれば、新しい仕事で再スタートが切れる。
③プログラミング言語を学んでDX人材になれば、エンジ
ニアと一緒に仕事ができるようになり、IT関連の会社で
あれば、あなたの能力を活かし続けることができる。
④ITやプログラミング言語を学ぶことにより、定年後の
生きがいや経済的な備えを同時に取得できる。
今後の傾向
最近ではAI人材育成の目的のために高校数学への「行列」の復活が
提案されている。
AIやIOTといった技術革新が目覚しい昨今だが、内閣官房の教育再生
実行会議では、AI人材育成を目的として「第11次提言」を取りまとめて
いる。
同会議にはさまざまな大学教授も多数参加しており、大学側は「文系・
理系の垣根なく、すべての学生がAIやデータサイエンス、そして、
線形代数の基本的な素養を身につける」ことを目指すと表明した。
政府はAI戦略の名のもと、年間約25万人の学生を「AIを応用できる
人材」へと育成する計画を定めていた。
しかし、2012年度高校入学以降、AI関連で重要となる行列は姿を消し、
更に2020年度からはベクトルは文系の必修科目から削られた。
この提言には「AI戦略」と「高校の学習指導要領」との不整合を
解消する狙いがある、と考えられている。
行列は、確率・統計などの基盤となる考え方で、AIの中核となる
ディープラーニング(深層学習)にも繋がる概念と言われている。
しかし、2024年1月現在では、AIプログラミングにとって必要
不可欠な「行列」の正式な復活はしていない。
ただし、2022年施行の新学習指導要領において、数Cの中での
「数学的な表現の工夫」内に、行列が、普通科での履修科目として
再度追加された。