斯く語りき

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出馬しなくて正解です

2019-03-11 04:30:00 | 社会部

辰巳琢郎は出馬断る 大阪府知事選に自民党要請

もし正式に出馬したとしても同じ様な内容のブログを書いたと思いますが、とにかく出馬しなかったのは正解です。たとえ当選しても現在の辰巳琢郎氏では8対2の割合で失敗に終わるだけでしたから。

過去に著名人が都府県の知事に就いていますが、この人は成功だったと言える人は皆無です。現時点で著名人で知事を務めているのは東京都の小池百合子知事や千葉県の森田健作知事くらいでしょうか。然し乍ら、彼らが成功の部類に入るかは甚だ微妙です。

確かに著名人であれば知名度に関しては100点満点です。この部分については著名人候補が重ならない限り誰にも負けません。

ただ、どれだけ著名であっても、政治家としては【素人】なのです。

そんな素人に多額の報酬を渡して真っ当な政治を期待できる訳がないんです。簡単に魑魅魍魎に引っ掛かって弱みを握られ凋落させられるだけです。今までに幾多の著名人が人気と勢いだけで伏魔殿に挑んできましたが、誰一人として攻め落とせず凋落させられてきたのです。

辰巳氏の頭脳は誰もが認めるものを持っていますが、それは答えが明確なものに対してであり、行政という“必ずしも教科書通りの答えが出てこない”ものには太刀打ちできないのです。これは議員として携わった人であれば理解して頂けると思います。

そもそも辰巳氏は議員すら務めたことがありません。人間社会という泥に塗れてきていません。そんな人が知事になったところで何ができるかなんてたかが知れています。

日本は議会制民主主義を掲げているだけに議会運営が全てです。とにかく議会が動かなければ市民が困るのです。そんな中でズブの素人が議会運営しても反発すれば四面楚歌になってリコールされるか弱みを握られて事実上の傀儡になるかのどちらかです。

長野県知事を務めた田中康夫氏が1期しか任期を全うできなかったのは、田中氏も知事になる前に於いて市区町村議会議員としての経験がなく議会運営のイロハを学んでいなかったからです。勿論、長野県という特殊な土地柄もあったでしょうが、手始めに議員として相手の懐に入って議会運営のイロハを学んでいたら違った展開になっていたでしょう。故・勝谷誠彦氏も知事選に出馬しましたが失敗に終わったのは議会運営を学ばずにトップになろうとした下心を見透かされたのが原因でしょう。

この国では政治の世界への飛び入りや飛び級が許されていますが、本来こんなことが罷り通る方が間違っているんです。どこの馬の骨か判らない(昨日まで何をしていたのか判らない)人間が、ちょっと耳に優しい言葉を口にしただけでホイホイと当選することからして間違っているんです。政治の世界を歩むなら自治会や町内会で基礎を学び、そこで自分の考えが本当に正しいのか、それを目の前にいる人にキチンと説明し納得させられるか学ばなければならないんです。目の前にいる人の悩みの延長線上にあるのが政治なんです。

また、自治会や町内会レベルであれば手弁当ですから報酬なんて端からありません。素人からの出発なのですからなくて当然なんです。そんな状況でも甘んじて受け入れ政治の世界へ歩みたいという人たちだけが先に進めるシステムになっていなければならないんです