記事に拠ればビルでは看板の修繕工事があり、今回の落下事故は、その後片付け中に起きたという訳です。【ビルから鉄パイプ 男性が死亡】https://t.co/l1btUKpKt8
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) November 19, 2019
19日午前、和歌山市中心部のビルの屋上から鉄パイプが落下した。道路を歩いていた20歳代男性の頭に当たり、男性は病院に運ばれたが、死亡した。
たとえ後片付けでも気を抜いてはならない筈ですが、いったい何が原因で起きたのかを明らかにするべきです。
もし依頼側が請負業者に対して工期や工程、果ては工賃に対して圧力をかけていたとなれば依頼側も共犯でしょう。
これまでの様々な部分でのコストカットによって品質や作業員の質までもが著しく劣化したと云われています。特に中堅レベルの作業員を切り捨ててしまったら、どれだけ材料が良くても、その特性を活かしきれずに用いることになり、結果的に施工不良を招くことになります。
パソコンで叩き出すデータは理論上のものであり、それを実際に行うのは人間なのですから、どれだけ経験豊富な職人が携わっても誤差は出てしまいます。だからこそ技術は代々に渡って綿密に受け継がれるべきことであり、その中で中堅が不在になるとベテランから(彼らが学んだ当時の話を現代に置き換えず)伝えることになり、これでは若い世代が完全に理解できないことになります。
ベテランが若い頃は時代がアナログで緩く、更に景気の良さも手伝って時間や費用を切迫されることがなかったから確りと技術を覚えられたでしょうが、現代はデジタルで厳しく、時間と費用を常に気にしなければならないのですから置き換えられていない話を調べている暇がないんです。
だからこそ中堅が現代に沿った教え方で技術を覚えさせて腕前を確認しなければならないのに切り捨てているのですから端から施工不良を招いているのと同じです。
依頼側は可能な限り安価で抑えようとしても、技術力だけは絶対に値下げしてはならないものだと思うのです。今回の件が作業手順の不備であれば、安い人件費でやらせようとした施工主と同様に依頼側も責められて然るべきです。況してや事故で全く無関係の人が亡くなっているのですから、より厳しい処罰が必要です。
今後も建築は勿論のこと、古い建物の解体作業も増えていきます。それなのに確たる投資を行わなければ事故は増加の一途を辿るだけです。安物買いで銭を失うばかりでなく命まで失うことになるのです😔 。