斯く語りき

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なぜ彼が運転せざるを得ない状況だったのかを考える必要もあると思います

2019-04-21 23:45:00 | 社会部

神戸市バス暴走、乗客「運転手体調悪そうだった」 日曜午後の繁華街騒然

既に締め切っていますが、神戸市バスの運転手を含めた従業員の募集要項(PDF)を見てみると、年齢が21~35歳となっています。これはまさしく“若い世代”が足りていないからではないでしょうか。きちんと幅広い年齢層の従業員が端から揃っていれば募集する必要性はないのですから。

バスの運転手に限らず、どの職種にも若い世代が足りていない現実があります。その背景には彼らが生活に見合うだけの糧を得られないことがあると思います。今回の事故を起こした運転手の様に或る程度のベテランになり生活基盤が安定している人たちを起用するしか業務を遂行できないのではないでしょうか。

程度にもよりますが、それでも加齢によって突然持病が悪化することもある訳ですから、60歳を境に運転業務から離れるなど対策は打てた筈です。それなのにしなかったのは経験値が足りている運転手がいないからではないでしょうか。

どれだけ経験値がある人であれ、年齢による衰えは確実にやってきます。そんな中でも業務を遂行させる為に常日頃から次世代の担い手を指導し経験値を積ませている訳です。ところが現実は担い手に経験値を積ませようとしても、その世代が日々の生活で手一杯で真っ当に業務に携われないのであれば育ちません。強い志があっても泣く泣く離職したり運転手としての道を諦めた人も沢山いると思います。

平成を【失われた30年】と称していますが、そうさせてしまったのが政治であっても、その政治家を選んでいるのは国民(有権者)なのですから、その責任は国民にあるんです。自分たちが正しく道を説かなかったツケが出てきてしまった訳です。自分たちで撒いた種は自分たちで刈り取るしかないんです。

今後も同様なことは頻繁に起きるでしょう。国民が目を覚まさない限り、際限なく続くでしょう。

ただ、仮に国民が目を覚ましたとしても、もうその頃には手遅れになっているでしょうね