♪ カープ カープ カープ 広島 広島 カープ ♪
今年、広島東洋カープがセ・リーグで25年ぶりに優勝し、日本列島の一部地域で大いに盛り上がっています。そのカープのマスコットの「カープ坊や」ならぬ「カープくん」が話題を呼んでいます。
そのカープくんとは高知県にある動物園「わんぱーくこうちアニマルランド」に住んでいる和金です。
カープくんは2010年春に、わんぱーくこうちで繁殖された個体なのだそうです。この時生まれたのが同期生は200匹以上いました。
繁殖して生まれた金魚は、まずコウノトリやカモなど50羽が飼育されているバードハウスの池に、鳥のエサとして、また鳥の食べ残しやフンやコケを食べてもらうために放されるそうです。その間に池の掃除で排水をするときに、流されてしまう金魚もいるそうです。
そうして生き残ったカープくんを含む金魚たちは、2012年後半から2013年まで、今度はジャガーのエサとして、ジャガーの展示場にある池に移されました。ここで生き残ったのが10匹になるそうです。
そして、その生き残りをオオサンショウウオのエサとして水槽に入れられたそうです。このオオサンショウウオの水槽にエサとして入れられた和金の「カープくん」が、3年半近く逃げ続け、現在までに全長25cmに成長しているそうです。
ちなみに、このオオサンショウウオは27歳の女の子で、「ひろしまあさこ」ちゃんと言うそうです。あさこちゃんは、広島県安佐動物公園で繁殖された個体で、出身が分かるように名付けられたそうです。現在全長約1m。毎週土曜日の15時半にアジ3匹を与えています。展示場内には他の川魚やモクズカニなどがいて、それらはあさこちゃんに捕食されることもあるそうですが、どうも和金は美味しくないらしく、今年のゴールデンウイーク頃まで仲間がもう1匹いたそうです。ただ、あさこちゃんがメタボ気味だったのでエサを減らしたら、相方が食べられてしまったそうです。
オオサンショウウオは、鼻先に通ったものはなんでも噛みつくという習性があり、食いつくスピードは、とても俊敏だそうです。普段のあさこちゃんは動かず、岩に化けていて、目の前に魚が来ると、パクッといくそうです。
オオサンショウウオの飼育を担当する学芸員の吉川貴臣さんが見る限り、「カープくんはなるべく口の前に行かないようにしていますね。狙われてもあさこちゃんの動きを見切っている様子で、スルリとかわしています」とのことです。
ちなみに「カープくん」と名付けたのは吉川さんで、「カープくんという名前は、今年広島東洋カープが25年振りのリーグ優勝があったので、25cmというサイズにちなんで名付けました。また、鯉のようになった姿を英語のcarp(鯉)にもかけています」とのことで、なかなかしゃれています。
来場者からは「可哀想だから、分けて展示してあげて欲しい」という声もあるそうですが、「水槽を別にしたら、カープ君はただの大きい和金になってしまいます。移動する予定はありません」とのことです。
しかし、「国の天然記念物である希少なオオサンショウウオのあさこちゃんと、がんばって生き残っている金魚のカープくん。どちらもかわいがってもらえれば、と思っています」とのことです。
なお、吉川さんは「どちらかというと、ジャイアンツファンです」とのことです。
私としては広島東洋カープは頑張らなくても良いですが、カープくんには頑張っていただきたいものです。
♪ 空を泳げと 天もまた胸を開く
今日のこの時を確かに戦い
はるかに高く はるかに高く
栄光の旗を立てよ
♪ カープ カープ カープ 広島 広島 カープ ♪