野球の試合中に味方の攻撃中にベンチ横などでキャッチボールを行うのは、日本独自の習慣なのです。
プロアマ合同の日本野球規則委員会が1月11日に東京都内で開かれ、2019年は公認野球規則の9項目が改正されることになりました。これらの改訂はMLBでは1年前に改正されており、またもや、「MLBルール改正は1年後に日本で導入」という流れになりました。
大きな改正点は次のとおりです。
【試合中に味方の攻撃中にベンチ横などでキャッチボールを行うのは禁止】
各回初めの投手の準備投球数について(同規則5.07(b))。イニング初めに投手は8球以内、1分以内まで準備投球が認められているのですが、この制限が撤廃されます。その代わり、ベンチ横やブルペンで行われてきたキャッチボールが禁止されるというものです。
規則委員長は「あえて言うが、悪い習慣と思う。東京オリンピックで金メダルを目指している。他の国でやっていることを、できないはずはない」と、禁止徹底を掲げています。しかし、昨年まで社会人と東京6大学など一部大学リーグは禁止していました。
実施されていないのは、高校野球やプロ野球。特にプロ野球は、今年もベンチ横のキャッチボールも禁止にはなりません(ただし、準備投球は5球まで)。これは、各連盟のルールが優先されるためにこうなっているのですが、NPBの野球規則委員は「近い将来、プロ側にも(禁止を)伝えたい」と話しているそうです。
【ダブルヘッダーの第1試合終了後、第2試合までの時間に関する改正】
従来は第1試合終了後、第2試合は20分後とされていたのを、30分後とする。それ以上、時間を要する時は、最大45分までとする。
【アウトになったランナーの妨害に関する改正】
ランナーは、アウトになった後も走り続けるだけでは妨害行為とみなされない。改正により、帰塁についても、走り続けるだけでは妨害行為とみなされなくなります。
【投球カウントの訂正に関する規則の改正】
従来は、勘違いされたボールの次の1球が投げられる前までにアピールしないと、訂正は認められませんでした。これを、次の打者に第1球が投げられる前までアピールを認められることになりました。つまり、3ボールのあとボールで本来フォアボールでしたが、審判、選手など誰もが気付かず、その後、三振となったとします。このような、勘違いの結果、三振となっても、次打者への第1球より前までに「本当はフォアボールだった」とアピールすれば、三振は取り消され、四球に訂正される。
【観衆の妨害に関する訂正】
グラウンド内に物を投げ込む行為も妨害行為とみなすようにする。
近年は各クラスの国際大会で優勝から遠ざかっている日本代表ですから、いっそのこと、同時期に国際ルールにのっとってしまった方がいいと思うのですが。