私のブログにお越しいただいてありがとうございます。新型コロナウイルスによってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、どうか、みなさまとご家族、関係者の方がご健康であっていただければと思っております。1日でも早く流行が終息の方向に向かうことを願っております。
さて、鳥取県(とっとりけん)とは、日本の中では最も人口が少ない県。日本海に面しており、自称関西地方である。梨、山(伯耆大山)、砂丘、カニ、らっきょう、温泉、鬼太郎、コナンと、県とは思えないほどの人口の少なさの割には充分すぎる名物があります。
新型コロナウイルス感染拡大においては、キャラの濃い知事さんの都道府県が目立っていますが、平井伸治知事率いる鳥取県は4月上旬まで感染者ゼロが続き、その間も病床数の大幅な引き上げや、医療現場と切り離したPCR検査の導入、無観客公演・配信への助成などを決め、独自の新型コロナウイルス対策を続けてきました。
「大阪モデル」「北海道モデル」・・・などいろいろありますが、「鳥取モデル」も立派な施策でしょう。
■病床数
中国で注目を集め始めた頃から、大きな影響がいずれ来るかもしれない、先手を打つことができればと考え、2020年1月21日に対策組織を立ち上げました。これは、2009年の新型インフルエンザ流行時の反省と、県内には高齢者の方が多く、基礎疾患を持つ方もおり、一方で病院数の必要数はあるものの、絶対数が大都市よりは少ないという危機感があったとのことです。
2月20日に医師会、医療関係者らとの対策会議を行ったものの、当初は「うちの病院に新型コロナの人をもってこないようにしてほしい」という意見が多かったそうです。平井知事は、「ただ意見を言っているだけではしょうがない」と考え、県から院内感染を防ぐ措置に協力するために、医療機関へ備蓄した約23万枚のマスクと消毒液を緊急放出し、「県も医療機関を支える」、ということを実際の行動で示しました。
そのうえ、医師会、病院関係者や保健所などを回って了解を取っていきました。また、病院のベッドを提供してもらうため、このフロアを空けてとか、動線をどうするかとかの現場調整もし、当初の12床から300床以上を確保することができました。
現場任せの指示だけでなく、協働するなかで作り上げていったものだと思います。また、短期間での対応を考えますと、普段からの信頼関係もできていたのでしょう。
■鳥取型オフィスシステム
今では当たり前のような風景となる、鳥取県庁では3月末に職員の机の間に段ボールやフィルムシートで仕切りを作っています。当時は「???」というような感じでした。これは、新年度に向けて3月31日の年に一度の模様替えにあわせて、平井知事が盛り上げるためにと全庁に呼びかけたものだそうです。
ただ、奇をてらった話題集めではなく、「職員はお互いに机を向かい合わせにして働いているので、飛沫感染などを考えると危険な環境。職員の命と健康が大事ですので、何かできないかと。保健師の職員にも相談して、感染防止のためにまずは様々な素材を使って机の間に仕切りを作る」ということを考えてのことです。また、窓を作って顔が見えるようにしたり、サランラップやアクリル板を使ったり、予算もないため、その辺りに転がっているものを使い、マスクを付けるだけではなく、色々な工夫で職員の意識が変わったそうです。
■疑わしきはPCR検査
一般的に、「PCR検査を増やし、陽性が増えると医療崩壊を起こす」という意見がありますが、鳥取県は「疑わしきはPCR検査をしたらいい」という態勢で臨んでいます。お医者さんが「これはちょっと怪しいね」と、検査が必要だと考えた場合は、すべて検査対象にしましょうとのことです。これができるのも、鳥取県では新型インフルエンザ流行時の反省を踏まえ、PCR検査機の台数を増やし、元々あった衛生環境研究所の120検体に家畜保健衛生所から180検体を移転、さらに鳥取大学に新たに16検体とし、196検体を1日にさばけるという状況です。これは全国的にみても、人口規模からしますと突出して多いと思います。
また、PCR検査のドライブスルー方式と徒歩でも検査を受けられるウォークイン方式を導入をいち早く導入し、現場の負担軽減、院内感染を防ぐことを実施してきました。
■政治の話
平井知事は県民にわかりやすく伝えるために気をつけているそうです。たとえば、鳥取県は、「人より砂が多い」と言われことから、「ソーシャル・ディスタンス」に対して、「鳥取和牛1頭くらいの距離をとってください」という形で伝えたりと。
それは、ともかく。政治の話と混同させてはいけないということを考えているとのことです。今は、「命と健康を守るために何をやるべきか、率直に、迅速に行動しないと解決しない」と言います。確かに、どうもいろいろなことが政治の世界に引き込まれすぎているのかな、と個人的にも思えます。「アフターコロナ」に備えての、何かのパフォーマンスもあるのかと。
本当に大切なのは、この事態をどうやって解決するかです。今は国だとか県だとか、関係なく協力していくべき時でしょう。
ほかにもいろいろとありますが、この非常事態だからこそ、都道府県知事の発言や対応に注目が集まります。その中で私たちは一人ひとりのキャラクターやリーダーとしての資質を見ていく機会にもなりました。
他県から見ていますと、平井知事はいつもだじゃればっかり言っていると思い、少し誤解していましたが、けっこう根は真面目に仕事をしているのですよね。
さて、そんな鳥取県のことを、もう少し詳しくなりたいと思い、連休中に「全国の市町村を1つずつピース化」したパズルアプリの「まぷすた!」をやっていました。このパズルは全国の1724市町村と東京23区が独立したピースになっており、市町村数が最多の179もある北海道は私にとっては難解でした。
北海道:33分20.266秒(1回やって挫折)
ちなみに15と一番少ない富山県は、さすがに早くできました。
富山県:28.946秒
注目の鳥取県は17市町村で・・・
鳥取県:32.729秒
でした。これが早いのかどうか、よくわかりませんが、いつも「南部町ってどこだ?」となります。
このアプリは、通常の都道府県版パズル以外にも、地図上のハイライトされている場所を6択から選択するクイズなども用意されており、外出自粛時の暇つぶしに最適です。
鳥取攻略終了です。
「Tomorrow is another day」
映画「風と共に去りぬ」の最後のシーンのセリフです。これは、「明日は今日とは別の日」という意味です。
同じように、「昨日は今日とは別の日」です。昨日よりも今日をいい日にするために、そして明日のために大切に過ごしましょう。
そして、また、明日、ここで、お会いしましょう。