野球小僧

ガーゼマスク vs. 不織布マスク

私のブログにお越しいただいてありがとうございます。新型コロナウイルスによってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、どうか、みなさまとご家族、関係者の方がご健康であっていただければと思っております。1日でも早く流行が終息の方向に向かうことを願っております。

アベノマスクはいまだに配布されてはきていませんが、少しずつですが、マスクが適正に近い価格で売られているのを見かけるようになりました。

ソーシャル・ディスタンスとか、在宅勤務/テレワークということを言われていますが、この新型コロナウイルス感染が終息していくと、社会的にいい方向で変化があったことも、日焼けの跡が徐々になくなっていくように、なくなっていくのではないでしょうか。

それでも、新型コロナウィルスに対して、現時点で人類には免疫がなく、完全に有効なワクチンもなく、標準治療法もないという状態ですので、感染しないように自己防護するほかありません。

手洗いや、うがい、顔を手で触らないなどの基本的防護方法がありますが、その中で代表的なものがマスクです。当初、世界保健機構(WHO)を筆頭として「マスクは不要」と断言されていましたが米国疾病予防管理センター(CDC)が「一般市民にマスクを強く推奨する」との発表後、ドイツなど多くの国でマスク着用の義務化とともに無償配布が始まっています。

そもそもマスクが防御対象とする粒子の大きさはどの程度のものなのか、でしょうか。またマスクはどういった素材で作られているのでしょうか。

■構造
ガーゼ:一般的なガーゼは、数百ミクロンから数十ミクロンの規則的構造を持っており、規則的な構造を持ち、肉眼かルーペで目視できる
不織布:数十ミクロンからサブミクロンの不規則な構造が何層にも重なっており、高性能光学顕微鏡か、電子顕微鏡で見ることができる

これは製法の違いから来るものです。ガーゼは繊維を機械的に織っているために規則的構造となります。不織布は、名前のとおり織らない布で、繊維の原料を吹き付けるなどして直接、布とするため、複雑な構造となります。この構造の複雑さにより、薄くても丈夫であり、フィルターとしても極めて優れた性能のもととなります。

ただし、一般に不織布は水分に極めて弱く、水、アルコールなどで濡らしてしまうと乾かしても繊維構造が元に戻らないため、性能が大きく落ちる場合が多いです。一般的に言われている、「不織布マスクは洗えない」という理由はこのためです。

■対粒子
ガーゼ:ウイルスなどの粒子を簡単に通過させやすい
不織布:ウイルスなどの粒子はかなり防ぐことができる

一般的な布マスクでは、花粉も飛沫も止められません。WHOが「(布)マスク着用は意味がない」というのは、このことを指します。ただ、大きな感染ルートである「手で口や鼻を触る」を阻止するには効果があります。また、感染者が着用することによって、飛沫は無理としても唾や涎を飛ばすことは減ると思われます。

不織布マスクの場合、今までよく見かけていた「PM2.5対策マスク」は「細菌ろ過効率(BFE:Bacterial Filtration Efficiency = 4〜5μm の粒子が除去された割合をパーセントで表し、着用者の咳やくしゃみの飛沫遮断性を示すもの)」と「微粒子ろ過効率 (PFE:Particle Filtration Efficiency = 0.1μmのポリスチレン製ラテックス微粒子をマスクに負荷し捕集された程度を測定し、マスクが直径μm未満の粒子をろ過できる性能を表すもの)が表示されているものは、花粉、体組織、飛沫、PM2.5だけでなく、細菌とエアロゾルの大きなものを阻止できます。

(先日、近所で購入した不織布マスクです。「BFE99%カット」と表示されています。価格は298円でした)

ほかに液体防護性(ASTM F1862)という指標もありますが、一般家庭利用では関係ないそうです。

本来、新型インフルエンザに備えて国や自治体にはマスクの備蓄が求められていたのですが、備蓄を怠ってきたこと、突然の需要急増と供給の不安定化によって市場が混乱しました。本来はこのような事態を避けるために準備されていなければならなかったのでしょうけど・・・落ち着いてからでいいでしょうから、個々にも対応を考えておかなければならないでしょうね。

3月後半くらいから中国の経済活動が再開し、4月下旬になるとマスクの量の確保はかなり進み始め、ここへ来て市場価格が急速に下がりはじめています。性能に関してはなんとも言えませんが、不織布マスクの需給は回復しつつあると言えます。また、日本政府が2020年2月にマスク製造設備の導入支援制度を開始し、3月~4月の国内生産量は合計12億枚以上と一昨年の年間実績を上回ったとみられています。

こうなってきますと、増産・輸入拡大で売れ残った場合、シャープなどの異業種メーカーにも生産を求め、これらのメーカーで余剰在庫を抱えてしまうリスクが心配されますが、将来の余剰分を日本政府備蓄用などとして購入するとのことです。ただし、買い上げはマスクの輸入・供給実績を持つ事業者が対象とのこと(ん?あのメーカーも?)。

ちなみに、今、出回っている中国製マスクの中には安全性が担保されていない、急きょ生産ラインを立ち上げた「にわかメーカー」の「アヤシイマスク」ものもあるようです。現に、3月末頃に中国から欧州に輸出されたマスクなどに多数の不良品が見つかり、返品騒動が起きています。

そうなると、アベノマスク(布マスク)でもアヤシイマスクもあまり大差はなさそうに思えてしまいます。

なお、「JHPIA 全国マスク工業会」のロゴマーク入りが安心できるものになります。ただし、このロゴマークを無断使用しているものがあるようですので、さらにご注意ください。気になる方は、一般社団法人 日本衛生材料工業連合会のHPに会員メーカーが掲載されていますので、参考にしてください。

「Tomorrow is another day」

映画「風と共に去りぬ」の最後のシーンのセリフです。これは、「明日は今日とは別の日」という意味です。

同じように、「昨日は今日とは別の日」です。昨日よりも今日をいい日にするために、そして明日のために大切に過ごしましょう。

そして、また、明日、ここで、お会いしましょう。

コメント一覧

まっくろくろすけ
southandnorthfaceさん、こんばんは。

最近は、多くの企業がマスク生産に参入しており、いろいろな機能を謳っていたりしていますよね。さらに、機能性以外にもファッション性重視のもの、話題性をねらったものまで。その中から、何をどう選ぶのか、難しいところでもありますよね。

確かに、たばこの煙は粒子が小さいので一つの目安になりそうですよね。
まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。

なるほど、なるほど。確かに、日本では個人防護具(= PPE:Personal Protective Equipment)については、明確な規格はないですからね。

ちょうど、熱中症についてコメントいただきました。実は、この対応について下書きができており、あとは画像用のものの入手だけの状態です。いや~なんという偶然(やはりどこかで見られている?)のでしょうか?
southandnorthface
マスクにも色々あるのですね。勉強になりました。
市販のマスクで0.1μmまで防げるのはビックリです。これだとあらかたの細菌、ウイルスは防げそうですね。
あとは目の粘膜に入らないければ…。
最近思ったのは、タバコの粒子(煙)がおよそ0.5μmとクシャミの飛沫と同じぐらいなので、タバコ吸ってる人の近くで煙の臭いが分からないようだったら、そのマスクがある程度は機能してると判断できるのかなと思いました。
eco坊主
おはようございます。

いや~なんという偶然(やはりどこかで見られている?)でしょう!
ここを訪問する前に「手作りマスク、アベノマスク、市販マスク…その「効果」を徹底比較した!」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72440?utm_source=yahoonews&utm_medium=related&utm_campaign=link&utm_content=related
という記事を読んでいたんですよ~

私が今使っているマスクはPFE-BFE-VFE99%カットフィルター採用と書いてあります。先月末職場で斡旋があって購入したものは何も記載がありません。一昨日ドラッグストアで買ったものも同じように3つが99%カットと書いてありました(因みに7枚入り272円)。最近は布マスクと併用しています。布マスク以外は全てmade in chinaです。

マスクはもう身体の一部のようになっていますが今度は熱中症へ注意が必要ですね!先日の番組でマスクをして街頭に5分間立っているだけで口周りから首にかけて3℃弱体温上昇してました。熱中症とコロナの症状は類似しているとのことです。こちらにも気を付けましょう!!


自分にできる事を徹底して行い、免疫力向上と感染拡大防止に努めます。
ここにお越しの皆様もどうかお気をつけください。
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