「上司に対する愚痴メールを間違えて本人に送ってしまった男がいるんですよ」
「 な〜にぃ〜? やっちまったな!!」
「男なら最後まで徹底的に 男なら最後まで徹底的に 」
「家で謹慎ならまだいい方よ」
好きな人に「わざと間違いメールを送る」という恋愛テクニックの話ではありません。
6月26日の東京ヤクルトスワローズ vs. 中日ドラゴンズ。九回表から登板したスワローズのオンドルセク選手が大乱調。1アウト満塁から一挙3点を失い、同点に追い付かれました。この回は投げ切ったものの、ベンチ裏でも大暴れし、選手らが止めに入る事態なったそうです。そして、怒りは収まらず、試合途中にも関わらずクラブハウスへ引き揚げてしまいました。
どうも、延長十回表の準備に時間がかかったのには、そんな理由があったのですね。
そして、現在、オンドルセク選手は一軍登録抹消され、自宅謹慎中になっているそうです。真中監督は「何回も同じような話をしている。良くなる感じがしなかった。チームの士気に関わることなので、球団と相談して(処分を)判断したい」とのことえ、事は結構深刻なことです。
どうやら、来日2年目の今シーズンは3勝1敗11セーブ、防御率2.45ですが、どうもピリピリしすぎてチームの中でも浮いていて、ずっと不機嫌で他の外国人選手から「またこいつ怒っているよ」と言われるほどだそうです。これからの状況によっては、このまま退団という可能性もあります。
組織に対するというか、上司に対する不満というのは世の中いろいろとありますよね。一番の原因は「納得」だと思います。評価される場合でも、なぜその評価であって、上がるためにはどうすればいいのか? ということを納得するまで話をしない。仕事も、部下に対しては根拠を明確にしろと、言うが、自分が命令するときは思い付きで根拠は示さない・・・というように納得感がないのが不満になって表れるのですよね。
さて、そんな感じで会社にもいろんなタイプの上司がいます。その中でどうしてもソリが合わない上司がいても不思議ではありません。上司と部下が互いに信頼しあえる関係が理想ですが、そこは人間同士でもありますから、必ずしも上手くいく訳ではありません。
まあ、上司という種族の中には人間的にも信頼できる方も絶滅危惧種的にいますが、ほとんどは一癖も二癖もあるような方がほとんどです。「こんな上司は嫌だ」です。
己道一直線
「黙って俺について来い」と強引にでも部下を従わせる。自分の能力に自信を持っているものの、それが思い込みであることも少なくない。
完封試合
あらぬ方向にかじを切ることがある。自分が名案だと思ったことに対しては一直線に突き進み、周りの意見をシャットアウト。
仕事自慢
結果が実ったときには部下に語りたがる。どうして成果が出たのか、どれだけすごいことなのか、時間をかけて細かく自慢。武勇伝を語ることが大好き。
理不尽大王
感情の起伏が激しく言動にムラがある。イライラしているときに近付こうとする人はおらず、誰もが呼び出しを恐れている。自分の気分次第で周囲に対する態度がめまぐるしく変わる。
暴言大臣
発言が軽率で、本人は軽くいじっているつもりだが、部下からすればパワハラやセクハラ。部下の面目を気にすることなどなく、ミスに対しては徹底的にこき下ろす。
過剰に介入
デリカシーが欠落しており、何に対しても首を突っ込む。余計な発言をしがちで、部下にとっては触れてほしくないことまで平気で言及。
八方美人
仕事よりも、上に気に入られることへの熱意が勝っている。上司のご機嫌を取ろうとするような、必死の行動。
ブレブレ
自分の意見に対して自信もプライドもない。上と意見が違えば、今までと真逆のことを急に言い出し、敵になる。まったく、信頼できない。
ヘラヘラ
上司も部下も関係なく、誰にでもへりくだって接する。部下に頼みごとをする時にも、下手に出る傾向があり、部下からすればただただ頼りない。窮地に陥ったときには、その場しのぎの弁解をして上手くごまかそうとするが、一切ごまかせない。
理屈っぽい
成果を求め、理論を突き詰めるため、理屈っぽいと思われている。説明を要約したり、難解な言葉を使ったりする傾向にあり、同じ目線に立つことは一切ない。上司の発言を理解するのが難関。
人間関係<成果
無愛想。慕われようが嫌われようがどちらでもいい。クールな対応は見放されたように感じる。
人を褒めない
部下が成果を残すことは当然のことだと考えている。褒められるためには、並大抵な努力では足りない。
オンリーワン
日頃から他人のアラ探しをしていおり、人の弱みにつけ込んだ行動に及ぶこともある。陰湿で、自分の邪魔になる人間を平然と陥れるような行動を平気で取る。部下の成長の芽を摘むことは得意。
無責任
失敗によって評価が下がることを恐れている。成果は欲しいために積極的に仕事を引き受けるが、責任を問われそうになれば、部下のせいにしようとする。部下は気付けば責任を押し付けられている。
ブラック
一見社内で悪い話は聞かない。しかし、人を信用しておらず、嫉妬深い。これに気付かず表の顔を信用していると、いきなり裏の顔を知る瞬間がある。仕事を任せてくれない、アドバイスをくれない傾向がある。
事勿れ
部下に仕事を丸投げし、自分では責任を負わない。また、部下の育成を放棄し、もしも部下が新たなチャレンジをしたがっても、関知しない。
仕事が出来ない
仕事をするたびミスを連発。反省も改善もないため、成長もない。部下の仕事は増える一方であり、上司には手を出して欲しくない。
優柔不断
自分の意見を持っていないため、選択を迫られても決断できず、結果的にうやむや。自分の意見を持っていても、上の顔色を窺っているため、決断できない。
さて、話を戻しまして、過去にも上司批判の例はたくさんあります。
ダレル・メイさん(元阪神タイガース)
1999年8月8日に当時の野村監督を批判し、自身の契約解除を求めた「告発文」を報道陣に配布。野村監督は激怒し、球団は残りシーズン中の謹慎と罰金1200万円の処分。シーズン終了後解雇(翌年、読売ジャイアンツへ移籍)。
ルイス・ロペスさん(元広島東洋カープ)
2002年4月6日の中日ドラゴンズ戦の八回。二塁に前田智徳さんを置いた場面で、センター前ヒット。しかし、前田さんは三塁で止まり、得点できなかったことに憤慨。ロペスさんが前田さんにベンチ裏でつかみかかる騒ぎ。球団は二軍降格を決め、10日間の謹慎処分。シーズン途中で退団。
タフィ・ローズさん(元読売ジャイアンツ)
2005年4月26日の東京ヤクルトスワローズ戦で守備での緩慢プレーを当時の弘田外野守備走塁コーチに注意され激怒。報道陣に「ジャイアンツ下手くそ。ジャイアンツ大嫌い。東京に帰る」などと日本語で発言し、翌27日に200万円の罰金。シーズン後に退団。
我慢することも大事かも・・・ 本日はノンフィクションでお届けしました。