「プレッシャーというものに結局、打ち勝つことができなかった。我々が未熟だったので、期待に応えることができなかった」
アジアカップ2015は日本代表は準々決勝でUAEにPK戦で負けてしまいました。
この本田圭佑選手の試合後のコメントに何故か違和感を感じました。
日本のシュート数が40数本で得点が1。対するUAEは片手で足りるシュート数。
決定的な得点機で、散々ゴールを奪えませんでした。 このいつまでも成長(改善)しない決定力のなさを指して、未熟という言葉を使ったのかも知れません。
ただ、前々回のワールドカップ・南アフリカ大会後からザッケローニ前監督が指揮し、ワールドカップ・ブラジル大会後からのアギーレ監督に指揮が変わっでも、日本代表チームの中心となる選手はほとんど変わっていません。
試合はPK戦で決着が着きましたので、そこには運という要素もあります。
そこを差し引いても、チームの完成度、サッカーの戦い方において今回のほうが高く、チームとしては成熟していると思います。
コンディション的なことはどこのチームも大差ありません。
また、今大会の日本代表は決定力不足が目立ちましたが、それは今更のことです。
相も変わらず、本田選手と香川選手の2枚看板が機能しないと、点を取る術が見当たりません。
この二人に依存し過ぎたチーム作りから脱却するしないと。そういう意味では、今の状態は成熟し過ぎて、これ以上の成長が望めないような、行き詰まり感があります。
柴崎岳(鹿島アントラーズ)、武藤嘉紀(FC東京)、豊田陽平(サガン鳥栖)、乾貴士(フランクフルト)、清武弘嗣(ハノーファー96)と若手も良いものを持っているのが、この大会でも見せてくれました。
彼らをもっと使ってみたらどうでしょうか。
一時的にチーム力は低くなるかもしれませんが、また、新しい果実が成熟していくように、大きさも味も違う実が成ることでしょう。
今回の敗戦は危機感を持った方が良いです。
昨年のアジア大会のU-22日本代表が8強止まり、U-16、U-19代表がともにアジア予選敗退。フル代表以下の年代も結果を残せていません。どのチームスポーツにしても世代交代は簡単ではありませんが、計算できる選手ばかり使って、固定したメンバーでは未来は開けません。
育てながら勝つという難しいテーマではありますが、だからこそチャレンジなんです。
ワールドカップでの敗退。世界で勝てない状況。そして、アジアでも勝てない。
負けている状態を続けていくのか、それとも違う形を目指していくのか。
もっと新しいものを取り入れていかなければいけないのではないのでしょうか。
今まで、ワールドカップに出るのが当たり前のような感じでした。
でも今のままでは次のロシア・ワールドカップに出られない可能性だって当然ありますから。