いよいよプロ野球が始まりましたが、知られているようであまり知られていないのが、プロ野球選手の一日です。シーズン中は週に約6試合の過酷な日程、半年ほどの間に143試合が行われ、全試合、全イニングに出場するレギュラーの選手もいます。
試合を観に行った方ならご存知だと思うのですが、球場が開場するのが、だいたい試合開始2時間~3時間前です。球場へ開門とともに既にグラウンドではすでに練習が行われています。チームの全体練習が始まるのは試合開始4時間前くらいからです。
18時プレーボールのナイトゲームの場合、まずはホームチームが先に練習を行います。14時頃に選手が集合して全体練習が始まる。ただ、この14時はウォーミングアップを済ませて集合する時間であり、14時より前にすでに各選手は準備・個人練習を行っています。
16時頃からは交代でビジターチームの全体練習がスタート。ビジターチームの選手はホームチームの全体練習中に、邪魔にならない場所でウォーミングアップを行っています。
両チームの練習が終わると、ホームチームから順番に守備練習が17時30分頃まで行われます。
そしてスタメン発表があり、18時プレーボールという流れになります。13時~14時開始のデーゲームの場合は前倒しのスケジュールとなり、9時~10時頃にホームチームの全体練習がスタートします。
■10時頃~:起床
起床時間は選手によって違うようですが、ナイトゲームの日の朝は一般のサラリーマンや学生などに比べてかなりゆっくりです。自宅や寮で朝昼兼用の食事を取ります。
■12時頃~:球場入り
自宅や寮から直接球場入りです。早い選手で試合開始の6時間前、12時頃から球場入りして練習に取り組みます。着替えなどの時間もあるため、遅い選手でも13時~13時30分頃には球場入りになります。
全体練習前の時間の過ごし方は選手それぞれになります。早出の打撃練習「早出特打ち」の選手もいれば、ウェイトトレーニングを行う選手、入念にストレッチを行って体のケアに努める選手もいます。
■14時頃~:全体練習開始
全体練習開始の時間には必ず間に合わないといけません。これ以降は遅刻です。
■16時頃~:軽食やミーティングなど
ビジターチームにグラウンドを譲っている間に選手食堂で軽食を摂ります。丼ものや麺類、おにぎりなどの消化のいい炭水化物類が用意されています。実は試合中もベンチ裏で軽食を摂ることができるようです。開門は大体この時間です。ビジターチームは打撃練習をしています。
■18時~:試合開始
いよいよプレーボール、ですが試合前の練習のみで上がりとなる選手もいます。登板予定のない先発投手や練習合流のベンチを外れる選手です。
■21時頃~:試合終了
試合が21時以降に終了してからは、ホームゲームの場合は居残りで練習する選手もいれば、マッサージを受けて体のケアに努める選手もいます。試合後の練習・ケアが終われば、シャワーを浴びて着替えてから球場を出ます。
■23時頃~:帰宅
21時頃に試合が終了した場合、家に到着するのはこの頃です。帰宅後は、寮の選手は食堂で食事を取り、寮を出ている選手は外食をすることもあります。飲みに出かける選手もいますが、連敗中などは、街でファンに何を言われても仕方がないでしょう。
■2時頃~:就寝
起床時間と同じく選手によって異なりますが、大体、この頃です。夜型の生活です。
< ビジターチームの場合 >
ビジターのチームの場合、ナイトゲーム時の球場入りは15時~15時30分頃までになります。ホームチームは球場でユニフォームに着替えていますが、ビジターチームはホテルで着替えてからバスで球場入りしています。試合終了後は練習などを行わず、ユニフォームのまま全員でバスに乗ってホテルに向かいます。時々、テレビなどでも見ますよね。
< 大変なのは金曜日~土曜日 >
特に大変なのは、金曜日に多いナイトゲームを終えて翌日デーゲームという、最近多くなっているスケジュールです。夜中に帰ってきて、翌日は早朝に起床しなければなりません。さらに、金曜日の午前中に移動をすることもある。週末の試合を終えて、月曜日が移動日になるとほとんど休む間もなく次の一週間に突入します。移動だけでもハードな稼業です。
さらに、日本のプロ野球の日程はMLBに比べて余裕がありますが、MLBではレギュラー選手には休養日を与えたりしますが、日本では年間143試合をフル出場する選手も多いため、オールスター休みなどを除いて週6日の試合出場をこなし、試合がない日は移動日になるので、月の休みは2日くらいという計算です。
プロ野球選手。プレー以外でもその凄さがよくわかります。