野球小僧

戦争にもルールがある

戦争なんか、この地球上からなくなってしまえばいい・・・。

私だけではなく、世界中の方々はそう思っていると思います。でも、争いごとがなくならないのが現実です。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシア軍が産科・小児科病院を攻撃したことを「戦争犯罪」だと表現しました。この「戦争犯罪」と表現した理由ですが、ジュネーブ諸条約などの国際条約や合意によって、「戦争にもルールがある」からです。

戦争のルールは紀元前までさかのぼることができますが、国際ルールとして明文化されるようになったのは、赤十字の創設者アンリ・デュナンさんにより、米国での南北戦争中の1864年に、「負傷した兵士の看護を軍隊に義務づける」という最初のジュネーブ条約が成立されました。

以降、二度の世界大戦を経て、戦場にいる戦闘員だけでなく、捕虜の扱いに対処するための追加条約が採択され、1949年にジュネーブに再び集まり、これまでの条約を再確認・更新し、一般市民を保護するための条項を拡大した条約が採択されてきました。

現在、ジュネーブ条約と呼ばれるのは1949年に採択されたものになり、武力紛争中にやっていいことダメなことを定め、武器や戦術に制限を設けることで、非戦闘員である民間人を保護しなければならないことなどを目的とした、戦争の最も重要なルールを定められています。

■民間人・施設を目標にしない
非戦闘員である民間人、学校や家などの建物、水源や電源施設などのインフラを意図的に標的にしてはいけない。攻撃対象は軍事目標にのみ向けられるべきである。ただし、基地や武器庫などの軍事目標となるものは人口密集地域内またはその近くに置かれるべきではない。民間人への偶発的被害が予想される行為において、民間人へ多大な被害が想定される攻撃の実行は許されない。しかし、有事の際に学校など民間の建造物が軍に接収され、民間人が退去しており、特定の軍事作戦のために使用されている場合は正当な標的になる可能性はある

■投降した戦闘員を殺害してはいけない
降伏したり、負傷して戦えなくなった戦闘員を殺害したり傷つけたりすることは禁止。民間人が家族や仲間が殺害されたからといって復讐として敵戦闘員を罰することも禁止

■捕虜・被収容者に対する拷問または非人道的な取扱いの禁止
捕虜や民間人を拘束、収容した場合は人権を尊重した扱いをせねばならない。拷問、その他の残虐な行為、品位を傷つける取扱い、または不当な取扱いは禁止。被収容者の生命、権利および尊厳は、保護されるべき

■病院や救命隊員を攻撃してはいけない
紛争地域で任務についている医療・援助関係者は、中立的で紛争の双方に医療に奉仕するよう努力しなければならない。したがって、すべての紛争当事者によって保護されなければならない。赤十字・赤新月社のシンボルマークがある車両や場所に攻撃してはならない。また、これらのマークを偽装して軍事行動に用いることは許されない

■民間人が避難するための安全な通路を提供する
紛争当事者は、戦闘地域から極力安全に民間人を避難させるためのあらゆる合理的な措置を講じなければならない。紛争当事者は逃げる民間人の通行を妨げてはならない

■人道支援組織へのアクセスを提供する
民間人や負傷者は、医療、食糧、水、住居など、必要な援助を受ける権利がある。つまり、人道支援物資の提供を制限することは禁止

■不必要、過度な損失および苦痛がないこと
紛争で使用される戦術と武器は、最終的な軍事目標を達成するための相応かつ必要なものでなければならない。つまり、攻撃対象を限定できない「本質的に無差別な武器(たとえば、化学兵器など)」「人体に無用な苦痛与える武器(たとえば、対人地雷など)」の使用は禁止

ジュネーブ条約を批准していてもこれらの国際ルールは無視されることがあり、そもそもテロ組織や武装組織にはルールを守ることなどはなさそうです。ジュネーブ条約批准国であっても条約を強制させることはできないのが現状です。

これらに違反する行為が発覚した場合、国際連盟は調査を求めたり、裁判にかけたり、制裁措置を示唆したり、処罰となる動議を推進させることができます。ただし、安保理常任理事国5ヶ国 (米国、中国、ロシア、英国、フランス)の承認が必要です。ただ、これら常任理事国のどこかが、紛争に関与していることが多いため、可決されないことが多いのも事実です。

ちなみに、日本が承認している国は世界中で196ヶ国(日本を含む)、国連加盟国は193ヶ国。ジュネーブ条約は2019年7月時点で196の国と地域が批准しています。

本日も私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。

その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。

それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。

また、明日、ここで、お会いしましょう。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。

コメントありがとうございます。

もう約2ヶ月が経とうとしているのに、停戦もしくは休戦へと導けない安保理は改革されるべきなのでしょうけど、そこにすらたどり着かないのですからね。

でも、ルールを守って戦争をするのではなく、戦争をしないというルールを守ってほしいものです。
eco坊主
おはようございます。

やっぱ国連の安保理常任理事国5ヶ国の承認という壁がね~
当事国は賛否から除外すべきですよね。
いまのままでは国連は体をなさないままです。
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