審判も人間であるからして、時には間違いを起こす場合もあります。
日本のプロ野球でも今年、誤審があり、後で「ごめんなさい」と謝っているのですが、それで勝敗が決まってしまうような場面では、「謝ればいいってものじゃない」のですよね。
さて、NPBやMLBではリプレー検証が導入され、判定に対する見方は年々厳しくなっていますが、今年中米のメキシカンリーグで飛び出した判定が「史上最悪」と話題を呼んでいます。前代未聞のシーンの決定的瞬間を海外メディアが公開し、「これが野球の歴史における最悪の判定だ」と波紋を呼んでいます。
この前代未聞の判定、7月17日のメキシコ vs. ラグーナでした。早速見てみてください。
初回ノーアウトの場面、カウント0-1からピッチャーが真ん中高めに投げたストレートを、打席のバッターは空振り。カウント0-2と、中継のTV画面表示も早々にストライクをカウントしました。キャッチャーが返球しようとして立ち上がりましたが、急に主審の方を振り返って何かをアピールします。
なんとストライクがコールされていなかったのです。キャッチャーは「振っていた」とバッターを指さしてアピールすると、主審は一塁塁審に確認しますと、一塁塁審は両手を横に広げ、ノースイングと判定します。TV画面表示のカウントは1-1となります。
もちろん、メキシコ側は納得出来ません。ピッチャーもマウンドを降りて、ベンチから監督も飛び出して抗議します。主審は動じる様子もなく、最後まで判定を覆しませんでした。
これは、もう誰が見ても明白なプレーです。バッターはバットを背中に当たるほどに振り切っており、寝ていたり、よそ見をしていない限り、ノースイングだと判定するは考えられません。
米ヤフースポーツは「これが野球の歴史における最悪の判定」の見出しで、「MLBでのひどい審判であっても、違うリーグの審判よりは格段にマシであるというのが真実だ」と今回の判定がひどいものであると指摘し、「これがあなたが目撃したなかで最悪の判定」と動画を紹介しています。
「さぁ、もう一回みて見よう。あなたの脳が何を見たのか判断するには、複数回視聴しなくてはいけないだろう。17日のメキシカン・リーグでのメキシコ対ラグーナ戦の初回、審判はスイングの確認を…どう見ても確実なスイングに対して行った」
まあ、いかにも米国的な揶揄ですが。さらに誤審した理由について「ここで何が起こったのか、説明することは難しい。試合開始直後に審判が意識を失っていたかのようだ」とも書いています。
ちなみに、主審と一塁塁審の2人は今季残り試合の担当から外されることになり、二塁塁審、三塁塁審は判定を訂正しなかったとして、注意が与えられました。
さて、この間の日本の誤審。審判に対する処分は特にニュースにはなっていませんでした。そんなのでいいのかなNPB。