うたかたの夢

キャバリアとかぎ針編み、社労士試験に向けて勉強の日々を綴ります。

シンデレラの罠

2010年03月02日 08時00分00秒 | 映画・その他レビュー
「シンデレラの罠」セバスチアン・ジャプリゾ (創元推理文庫)

高校生のときに読んだものです。
帯にはこう書かれています。

私は20歳の娘、億万長者の相続人です。
私がこれから物語る事件は、巧妙にしくまれた殺人事件です。
私はその事件で探偵です。
また証人です。
また被害者です。
そのうえ犯人なのです。
私は4人全部なのです。
いったい私は何者でしょう?

ミステリ好きならこれを見ただけで絶対手にとってしまうと思います。
出版された年(1964年)を考えてみても、そのトリックのすばらしさには魅了されてしまいます。
ただし、フランス物なので文章は簡潔なのになんだか意味のわからない部分が多く、何度もページを前に戻して読み直した記憶があります。

これもまた久しぶりに読み直してみようかなという一冊です。

濫読

2010年02月28日 16時34分58秒 | 映画・その他レビュー
私は小さいころから落ち着きのない子でした。
仮面ライダーの変身ベルトを身に着けて、外でも家でも暴れていました。
しかし、本を読んでいるときだけはおとなしくしていたようです。

私の親はよそに比べると躾にはうるさいほうだったと思います。
お誕生日のプレゼントはおもちゃよりも本を与えられることのほうが多かったです。
件の変身ベルトも相当にしつこくおねだりしてようやく買ってもらったくらいです。
小学生の頃、周りの子はアニメのキャラクターがついたかわいらしいカルタを持っていたのに、私のはなんとも渋い「江戸いろはガルタ」でした。
おかげで諺には強くなりましたが(笑

小学生のときに図書館にある児童書はほぼ読破しました。童話から日本昔話、ギリシャ神話、妖怪ものから怪人二十面相など冒険物までありとあらゆる本を読みました。
中学生になると司馬遼太郎など日本の歴史物に手をつけ、高校生ではハヤカワミステリを初めとした推理小説を読み漁りました。
ジャンルを問わず手当たり次第、まさに濫読です。
高校生のときは中原中也にもはまりました。
その年頃にはありがちですが、デカダンス的なものに対する憧れがあったのかもしれません。
大学のころにはSFばかり読んでいましたが、現実と戦う毎日となった社会人生活の中では、読むのはもっぱらビジネス書や自己啓発系が中心となりました。

といっても最近この手の本には食傷気味・・・。
結局、人に対して教えんかな、という本を読んでも自分の行動には何も変化を与えないのです。
これ見よがしな著作よりも、詩集の一節のほうが人の心を動かすのかもしれません。
久しぶりに中原中也くんでも読み直してみましょうか・・・。