うたかたの夢

キャバリアとかぎ針編み、社労士試験に向けて勉強の日々を綴ります。

第9地区

2010年09月15日 19時47分34秒 | 映画・その他レビュー
「第9地区」(2009年アメリカ=ニュージーランド)

南アフリカ・ヨハネスブルグ上空に突如巨大な宇宙船が出現します。
船内にはエビにも似た異星人たちがひしめき合っていました。
南アフリカ政府は“第9地区”に仮設住宅を作り、彼らを住まわせることにします。
が、やがてそこは恐ろしいほどのスラムと化し、地元住民との軋轢も深まっていくのでした。

先入観なく見始めたのですが、かなりおもしろかったです。
最初は「マーズ・アタック!」か「火星人ゴーホーム」のようなコメディ系かと思っていたのですが、だんだんとまるで現実にアフリカで繰り広げられている本当の出来事かのようにさえ感じられてきました。
それだけストーリー展開や異星人の動きがリアルだったのです。

お話が進むに連れて、だんだんとSFっぽくなってきましたが、なんとなく続きがありそうな含みをもったエンディングでした。
続編があるといいなぁ。

スプラッタ系や気持ち悪いものが嫌いな人は最後まで見るのはちょっと無理かもしれませんね。

武田勝頼

2010年09月11日 07時19分07秒 | 映画・その他レビュー
「武田勝頼」新田次郎(講談社文庫・全3巻)

「武田勝頼」というと、偉大なる父「武田信玄」の跡目を継いで立派に家を滅ぼした無能な息子というイメージがあります。
長篠の合戦では織田信長の鉄砲の前になす術も無く敗退し、無理な築城で領土内の経済を疲弊させ、やがて天目山の露と消えていく・・・。

一般的にそんな印象をもたれている勝頼を、この小説はまったく違った面から描き出しています。
勝頼は決して愚かな男ではなかった。武田家が滅んでいったのは勝頼だけの責任ではなかった。
信玄が偉大であったがために、勝頼の思い通りになど何も動かない。
そして、脆くも内部から分裂してしまったのだと。

一代で会社を興し、大企業に育て上げたカリスマ社長が急逝し、まだその会社に入って日の浅い息子が後継者に指名される。
しかし、若社長が会社を変えようと試みても、創業のころから会社を支えてきた古い役員たちや、親類たちに反対され、何一つ思い通りに動かない。
社内の意思統一がされないがために、有能な従業員は同業他社やライバル会社にヘッドハンティングされ会社は弱体化ていく。
そして、役員クラスの親類がまさかの造反を起こし、やがて倒産の憂き目に遭う・・・。
そんな構図が浮かび上がってきます。
あまりにも気の毒で、読み進めるのが辛いほどでした。

しかし、同じ史実を元にしているにも関わらず、作家によってこれだけ違う物語を紡ぎだすことができるんですね。
特に大賀弥四郎についてのくだりは、「徳川家康」とはまったく異なった解釈・ストーリーとなっており、面白く読むことができました。
主役は誰か、によってさまざまな違う見方が出来るのも歴史小説ならではの醍醐味です。歴史小説好きには堪らない点ですね。
同じ人物を取り上げた違う作家の作品を読み比べるのも面白いものです。
鳥居強右衛門については史料が多く残されているせいか、それほどブレはありませんでしたが、池波正太郎の描く鳥居強右衛門のほうが家庭的な感じがしました。

「徳川家康」では悪者扱いされていた勝頼ですが、とにかく今までの勝頼のイメージが完全にひっくり返る小説だと思います。
物事は一方的角度からのみ見ていてはいけないのだと実感しました。

BAGDAD CAFE

2010年09月04日 06時27分17秒 | 映画・その他レビュー
「バグダッド・カフェ」(1987年西ドイツ)

かつて、映画に対する私の好みはかなり偏っていました。
ミステリーかSFが好き。
何も事件が起きないような物語といえない物語や恋愛物は嫌い。

この映画は私の「苦手分野」に属していたと思います。
初めて見たのは学生の頃だったと思います。
誰かに勧められたのか、レンタル屋でなんとなく手に取ったのか思い出せませんが、
見終わったときには、私の中でのベスト1映画になりました。

いつも何かに腹を立てている主人公の一人ブレンダと自分が重なって見えたのかな。
主題歌「Calling you」が心に残ります。
サントラ盤を買ってしまったほどです。

「Calling you」 Jevetta Steele 『BAGDAD CAFE』


アリス・イン・ワンダーランド

2010年08月30日 04時33分09秒 | 映画・その他レビュー
「アリス・イン・ワンダーランド」(2010年アメリカ)

タイトルに「アリス」とあるのだから主役はきっとアリスだったのでしょう。多分。
しかしというか、やっぱりというか、アリスより目立ってしまったのはマッド・ハッター=ジョニー・デップくんと白の女王=アン・ハサウェイでした。
(白の女王を不気味に感じたのは深田恭子のせいかもしれない・・・)

ストーリーがいまひとつでした。
大人になったアリスを取り巻く環境の描きこみが足りなかったせいか、アリスの閉塞感があまりわからなかったし、そのくせ「コルセットを脱ぎ捨てて自由になる」というのも何だかありきたりな感じがしました。
マッド・ハッターもあまりマッドじゃなかったし。
唯一の救いはチェシャ猫のかわいらしさかな。

残念ながら家で見たので3Dではありませんでした。
3Dで見ればまた違った感想をもてたのかもしれません。

パブリック・エネミーズ

2010年08月29日 05時09分08秒 | 映画・その他レビュー
「パブリック・エネミーズ」(2009年アメリカ)

封切りされた頃、駅にでっかいポスターが貼られていたのを覚えています。
1930年代に実在した銀行強盗ジョン・デリンジャーのお話・・・。

う~ん、正直言って、内容的にはいまひとつでした。
「コレ」といった見せ場がなかったような気がします。
やたらと銃撃戦を繰り広げますが、そちらに重点を置きたかったのか、ジョンの内面を描きたかったのか、どっちつかずで中途半端でしたね。
なぜギャングになってしまったのかの経緯もよくわからなかったし、恋人ビリーとの絡みについても「男の美学」というほどのことはないんじゃないか?と思いました。
どちらかというと敵役FBI捜査官パーヴィスのほうがカッコよかったかも。
まぁ、仮装(?)していないジョニー・デップくんの美しさは充分に堪能できましたが(笑

同じ銀行強盗を扱った「俺たちに明日はない」(1968年アメリカ)を見たときほどの衝撃は無かったです。
これは多感な高校生のときに見たせいか、ビデオまで買って何度も見てしまいました。
実際のボニーはロングスカートを穿いていたようですが、フェイ・ダナウェイかっこいい!と思っちゃいました。

いずれにしても犯罪者を美化するのはあまり良いことではないかもしれませんね。
でも、彼らがなぜ犯罪に手を染めざるを得なかったのか、その点をしっかり描いてくれればいいんじゃないかと思います。

徳川家康

2010年08月26日 04時24分31秒 | 映画・その他レビュー
「徳川家康」山岡荘八(山岡荘八歴史文庫・全26巻)

いわゆる「経営者のバイブル」といわれる小説です。
全26巻もありますが、家康の生まれる少し前から逝去するまでの一生を描いていますので、それほど長くは感じませんでした。

耐えて忍んで時節を待って・・・家康の生涯は正にこの言葉の通りでした。
天下泰平という大義を胸に、ひたすら耐えて耐えて耐えまくります。
こんな人が上司だったら、ちょっと聖人君子すぎてついていけないかもしれないです。
って、そんなこと言ってちゃダメか。

そんな家康が最も人間臭いところを見せるのは、正室築山殿との関わりです。
仕事が忙しいのをいいことに、口うるさい奥さんを遠ざけ、避けてしまう。
現代でもありえそうなお話ですが、それが、後に嫡子信康を死なせてしまう遠因ともなってしまいます。
人間誰しも苦手なことは嫌なこと、やりたくないことはあるものですが、それをいつまでも避けていては、結局はもっと大きな災厄として自分の身に降りかかってくるものなのだと言われているようです。

家康というと、食えない男だの狸親父だのと言われることが多いです。
信長や秀吉に比べれば、何となくパッとしない印象ですが、少し見方が変わるかもしれません。
なにぶんにも26巻もありますから、おいそれと読むわけにはいかないかもしれませんが、歴史小説好きなら一読の価値はあると思います。

Aチーム

2010年08月21日 05時05分51秒 | 映画・その他レビュー
特攻野郎Aチーム THE MOVIE

子供の頃、夕方から再放送されていたAチームが大好きでした。
勧善懲悪物って結構はまるんですよね。水戸黄門も好きだったし。
なんとなく安心して見ていられる感覚がありました。

まずはベトナム帰りの脱走兵という設定がすごい。
そしてそれぞれ強烈な個性を持ったキャラたち。
何と言っても戦略家のハンニバルが好きでした。
ハンニバル役のジョージ・ペパードさんは「ティファニーで朝食を」で
オードリー・ヘップバーンの相手役を務めたことでも有名ですが、
このハンニバル役は一番のはまり役だったのではないかな~と思います。
もっとも、宇宙戦艦ヤマトでの凛々しい古代進役が印象的な富山敬さんが
クレイジーモンキーの吹き替えをしていたのは子供心に結構ショックでした(笑

そういえば、4人でチームを組んで活躍する物語って多い気がします。
水戸黄門と助さん、格さん、うっかり八兵衛。(弥七さんもいますが)
ルパン三世と次元大介、五右衛門、不二子ちゃん。

もっと子供の頃に大好きだったロボット系アニメはなぜか5人組ばっかりでしたが。
コンバトラーVとか、ボルテスVとか。
ゴレンジャーも5人だな・・・
おそ松くんは6つ子か・・・

でもやっぱり4人が一番しっくりくるかな。

宙ノ名前

2010年07月18日 05時30分00秒 | 映画・その他レビュー
「空の名前」とほぼ同時期に購入した本です。
読み方もおなじ「そらのなまえ」です。

「宙ノ名前」

「白線流し」というドラマで使われていたことを覚えている方もいらっしゃるかもしれません。
そういえば、「空の名前」もそうなのですが、私が持っているものと、現在売られているものとでは出版社が違います。
「宙の名前」と「ノ」が「の」になってるし・・・
調べてみたら元の出版社さんは倒産されたようです・・・
でもちゃんと別の出版社さんがその後を引き継いで発行されているのは、それだけステキな本だということですね。

内容は「空の名前」のように写真を多用した図鑑的な本です。
星座の名前や月齢によって変わる月の呼び名など、和名も交えて解説してます。
十六夜、更待月、春宵・・・
古き良き日本語にも触れられる一冊です。

小学生の頃、「宇宙戦艦ヤマト」に夢中で、大人になったら宇宙に行ってみたいと思っていました。
実際、スペースシャトルに搭乗された山崎直子さんもヤマトに影響されて宇宙を志したとのことですから、私にも夢を現実にするパワーがあればチャンスがあったかも?

空の名前

2010年07月15日 06時30分00秒 | 映画・その他レビュー
今朝の空を見て思い出しました。
もう10年も前に買った本です。

「空の名前」

空というよりは雲の名前のほうが多いかもしれません。

何気なく見上げた空に浮かんでいる雲。
ひとつとして同じものはありません。
しかし、それらがきちんと分類され、また、名前が付けられていることには驚きました。
アルプスの少女ハイジのオープニングのようにあの上に乗ってみたいな、なんて思います。

スカイダイビングやってみたい・・・あ、飛ぶのと落ちるのは違いますね

珍しい?

2010年07月11日 12時00分00秒 | 映画・その他レビュー
先日、テレビをボケッと見ていたら、「ナニコレ珍百景」という番組で、「両手「バッテン」の手相」を持つ人が紹介されていました。

2万人に5人の珍しい手相・・・って、私の手もそうだけど。ホントに珍しいの?

しっかし、2万人に5人というのもなんだか変。
4千人に一人でいいじゃん。と思いますが、それじゃあ迫力がないんでしょうか

ついでに私の左手は「ますかけ線」です。

知能線と感情線が1本に重なって、手のひらを水平に横切っています。
ますかけ線は、才能に恵まれた天才型を表し、現実的な考え方を持つて成功するタイプらしいです。
平凡な人生を送るよりも、常に挑戦して波乱万丈の人生を好むんですって。
女性の場合、結婚運があまりよくなく、仕事中心の人生を送る人も多いそうです。

うーん、合っているようなあっていないような・・・
いまのところ自分以外に「ますかけ線」を持った人には会ったことないですが、「ますかけ線」を持つ人は日本人の5~10%程度だそうです。
両手が「ますかけ線」の人は非常に珍しいそうです。

指紋と同じように手相も人それぞれまったく違うと思うので、ちょっと興味が湧いてきました。
手相占いに行ってみようかな。

ターミネーター

2010年03月28日 12時00分00秒 | 映画・その他レビュー
海外ドラマを良く見るという話の続きです。

「ターミネーター・サラ・コナーズ・クロニクル」

映画「ターミネーター4」の少し前のお話なのかパラレルワールドなのか、シリーズ全体の設定がいまひとつ飲み込めていないのですが、主役の一人である少女ターミネーター「キャメロン」がとにかく可愛いです。
演じているのはサマー・グローという女優さん。少女役ながら実は28歳という美人さんです。
プロのダンサーでもあるそうです。
だからターミネーターという機械としての動作も違和感無く演じられるのかもしれませんね。
スコットランド人・ドイツ人・アイルランド人の血を引いているということで、やっぱりいろいろな血が混じるとすばらしい才能が生まれるんだなぁと思いました。

シーズン2まで見ましたが、アメリカではシーズン1に比べて視聴率が悪かったとのことで打ち切りになってしまいました。
本筋とは関係のないお話がいくつかあり、そういった挿話的な回も私は面白いなと思いましたが、そのために話が進まなかったのは確かです。
「24」や「プリズンブレイク」に比べるとまだるっこしい感じがしたのかもしれませんね。
しかし最終話は今後の展開がまったく読めない状態で終わっており、なんとしてでも続きが見たい・・・。
早く次の局と契約して続きを作って欲しいです。

ドラマ

2010年03月27日 12時00分00秒 | 映画・その他レビュー
会社の女性たちが「ゆうべのドラマ」について話していることがよくあります。
残念ながら私はその話題についていけません。
それは、日本のドラマを滅多に見ないからです。
なぜだかわかりませんが、昔から見る習慣がないのです。
ごくたまに特番として放映されるもの(松本清張原作のドラマとか)は見ます。
ということは、毎週欠かさず見ないといけないという義務感もイヤなのかもしれません。
それと、テレビドラマの「いかにもスタジオで撮ってます」というのがバレバレな点や、先の展開がすぐに想像できてしまうようなストーリーもあまり好きではありません。

その代わり、海外ドラマは良く見ます。
本と同じようにミステリー系やSF系が好きです。
「24」は次に何が起こるかわからない、誰が本当の敵かわからない点がおもしろくてレンタルで一気に借りて見ました。
しかし、次から次へと思いがけないことが起きるので、ドキドキしすぎて心臓によくない。
それに新しいシーズンが始まるときの無理な展開・こじつけにだんだんと嫌気がさしてしまい、最近のシーズンはほとんど見ていません。
大体、ジャックバウアー不死身すぎ!

海外ドラマをレンタルしてみると、たまに「ボーナストラック」と称して、別のドラマの第1話が収められていることがあります。
うっかり見てしまうと続きが気になってそのシリーズ全体を借りて見る羽目になってしまいます。
これはあざとい商売ですね。
まんまとその術中にはまり、見続けているシリーズもかなりありますが・・・

フェティッシュ

2010年03月15日 13時00分00秒 | 映画・その他レビュー
フェティッシュ」 1996年12月公開。 監督レブ・ブラドッグ。

殺人事件に異常なほど興味を抱いているガブリエラと、「ブルー・ブラッド・キラー」と呼ばれる殺人鬼のお話。
ガブリエラは趣味が高じて事件現場専門の清掃会社に転職をします。
タイトルと内容からは想像もつかないほどのラテン系なノリで物語が進んでいきます。
見たときにはまったく気づかなかったのですが、製作総指揮はあのクエンティン・タランティーノ。
元々はフロリダ州立大学の修士課程の卒業製作として撮られた30分くらいの作品であり、
これをみたタランティーノが監督のレブ・ブラドックに資金提供して長編映画に取り直したのだそうです。
ガブリエラを演じているアンジェラ・ジョーンズがかわいらしいです。
殺人鬼役はウィリアム・ボールドウィン。バックドラフトの勇姿が台無しです(笑

ところで、この事件現場専門の清掃会社さんは日本にも存在してました。
事件と言っても殺人事件の現場ばかりではありませんが、特殊な清掃会社として夕方のニュース番組で紹介されていました。
人のやりたがらないことがビジネスとして成り立っているのはすごいです。
もっとも、「仕事だから」という意識だけではできることではないと思いますが。

トイレの神様

2010年03月09日 12時30分00秒 | 映画・その他レビュー
私はラジオを目覚まし代わりにしています。
寝起きに聞いた曲がその日のテーマソングになってしまうこともしばしばです。

先日、目が覚めてすぐに耳に入ってきたのは、植村花菜さんの「トイレの神様」でした。
そのまま聞き入ってしまい、布団から出られなくなってしまいました。

ちょうど今、研修の一環としてトイレ清掃をやっていることもあり、心にじーんと響きました。
こんな孫を、母にプレゼントしてあげられなかったのが残念だな。


冬の嵐

2010年03月03日 08時00分00秒 | 映画・その他レビュー
冬の嵐」1987年10月公開。監督:アーサー・ペン。

売れない女優がある陰謀に巻き込まれます。その女優を含めた一人3役をメアリー・スティーンバージェンが演じます。
アーサー・ペンは「俺たちに明日はない」の監督としても有名です。

学生の頃、授業が突然休講となり、友人といそいそと見に行きましたが、私史上最恐の映画となりました。

ストーリーはそれほど難解ではありませんが、ヒッチコックを髣髴とさせる演出で恐さがジワジワとこみ上げてきます。
執事役ロディ・マクドウォールが良くも怖くもすばらしかったです。

大きな映画館で一斉公開された訳ではなく、単館ロードショーでした。
上映されていた映画館はスクリーンが小さかったのですが、見終わった後に友人と
「小さい画面でよかったね~
と抱き合って震え上がってしまいました。

DVD化されていないようです。
されたらすぐに買っちゃいますね。でも夜中に眠れなくなりそう・・・。