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歴史Blogを志向しています。このBlogのSite Masterの名前は、高木紀久です。

歴史SLGレポート 水滸伝 ~天命の誓い~ PART10

2025-04-16 20:38:13 | 水滸伝
水滸伝 ~天命の誓い~


PART10


火計
話を水滸伝に戻す。鄔梨や時文彬などの智将を投入する。火計を使用する。敵部隊に火が付いた。しかし。しかし、その敵部隊は、1ターン後、消滅することはなかった。まだ、その場に存在していた。プレイヤーである筆者は、がく然とした。そんなばかな。『三國志』であれだけのチート性能を誇った火計が。しかし、それは現実だった。たしかに火計自体は成功だったが。相手の部隊がヘックス上から消えることはなかった。敵の兵(小者)の数は減っても消滅はしない。画面上では激しく炎上し、火が燃えさかっているというのに。火計のグラフィックスは、『三國志』では、単色の炎が2コマアニメーションするくらいだったが、『水滸伝』では、カラーは二色以上使用されており、アニメーションも派手になっている。『水滸伝』では、火計にかかり、炎上して待機しても、兵(小者)の数は減るものの全滅はしない仕様になっているのだった。ここで、筆者は、もくろみを根底からくつがえされ、戦略を最初から考え直さなくてはならなかった。戦(いくさ)は、もちろん、負けである。こののち、リセットし、人員を、ほとんど総入れ替えし、武力(腕力)の高い者を中心とした人材構成とし、何度か戦ってようやく勝つことができたのだった。

歴史SLGレポート 水滸伝 ~天命の誓い~ PART9

2025-04-09 21:59:22 | 水滸伝
水滸伝 ~天命の誓い~


PART9


実際の戦闘
要するに兵糧攻めは、実際的にもゲーム的にもあまり人口に膾炙するものではなかったわけである(異論があるかもしれませんが)。そして、『信長の野望』の次作(?)となる、『三國志』である。ずばり、「火計」というものが加わっている(もうひとつ「計略」も、である)。これは、先述のとおり、「計略」によって敵部隊の動きを封じておいて、「火計」によって撤退を余儀なくし、捕らえるというものである。これは、華々しい戦果をあげるものであり、智将(軍師)の地位を不動のものとしているのであり、原作である『三国志演義』にも近いものとなっている。


火計
というわけで、『信長の野望』の兵糧攻めから『三國志』では、火計となったわけである。筆者も、『三國志』では、この火計と計略のコンボを多用していたわけであるが、あるとき、味方の部隊が敵の火計にかかってしまう、ということが起きた。周囲は、猛火につつまれ、身動きが取れない。しかし、このとき、筆者は、その部隊に対して退却ではなく、待機を命令してしまう、ということをしてしまったのである。当然ながら、部隊は全滅、その部隊の大将である夏侯惇を焼死させてしまうこととなってしまったのである(当時、筆者は、曹操でプレーしていた)。これは、なぜかというと、コンピュータ君主の火計+計略にかかったときの行動を見ていたからである。コンピュータ君主の場合、自軍の部隊が、この火計+計略にかかったときき、確実に退却コマンドを出していたのである。これは、実際にゲーム(『三國志』)をやっていればわかると思うが、コンピュータ君主側の部隊は、火計+計略のコンボにかかった場合、正確に退却していくのである。これを見た、ユーザ(人間)であるプレーヤの筆者は、勘違いしてしまい、敵の部隊各々が独自の判断で退却しているものと思ってしまったわけである。これは、実際には、人間とちがいコンピュータが正確だから、というだけの理由なのであるが。実際にゲームをやってみればわかると思う。もちろん、このとき、筆者は、リセットしているが。

歴史SLGレポート 水滸伝 ~天命の誓い~ PART8

2025-04-03 20:40:30 | 水滸伝
水滸伝 ~天命の誓い~


PART8


実際の戦闘
しかし、その公式は、もろくも崩れ去った。なぜなら、この『水滸伝・天命の誓い』において、智将は、全然、最強ではなかったからである。いや、やはり、最強なのかもしれないが。しかし、それは、智将=頭のいい人物が、妖術を使えるならの話である。先述の朱武の項でも述べたと思うが、知力90以上の人物なら妖術が使えるという説が正しいならば、そうである。智将が最強である。それは、なぜなら、なんてったってこのゲーム『水滸伝・天命の誓い』においては、戦場においての最強の要素(能力、技能)は、なんといっても〈妖術〉というテクノロジー(術数)だからである。原作『水滸伝』でも大活躍する、この妖術であるが、ゲームにおいても、その不動の地位は変わらない。整理しよう。まず、前作(?)『三國志』で、智将が有用であったのは、その技能である“火計”と“計略”のコンビネーションからなる、相手の部隊(およびその統率している将(武将))を、動きを封じて撤退を余儀なくさせる、というワザ(ほぼ必殺技といっていいだろう。相手の部隊の将以外全滅なのだから。たしかこの時代(ゲームがリリースされた時代)のヴァージョンでは、まだ降参した敵部隊の接収という概念はなかったため。)があったため。これは、非常に有効な作戦であり、当時、同時代のゲームシリーズとしてあった、『信長の野望』などに見られるような兵糧攻めによる持久戦術などを採る必要がなかった。兵糧攻めは、当時、有効な戦法だったが、戦争が終結するのに時間がかかる(ひとつの戦争フェーズが終了するのに何ターンもかかる。)うえに、こちらの“金(きん)”、“兵糧”の消耗も激しかった。そして、なにより地味な戦術だった。ゲーム的にも、見た目、地味なうえにプレイヤーも英雄的な気分になれない戦法だったわけである。

歴史SLGレポート 水滸伝 ~天命の誓い~ PART7

2025-04-02 20:08:30 | 水滸伝
水滸伝 ~天命の誓い~


PART7


揚州北部、河北南部などを支配下に置いた楊志。ついに官軍の領土と軒を接することとなる。敵は、北京大名府(ほっけいだいみょうふ)。何故か、総督は、楊志と同じ好漢の天猛星・霹靂火・秦明(と思ったら、いまネットで調べたところによると、秦明も楊志とおなじく、もとは官側の人物だった)。本ゲーム『水滸伝・天命の誓い』における主敵である宋の官軍は、無頼漢でもなんでも有能となればバンバン登用してくる。そこが史実(小説)の官軍とちがうところである。霹靂火・秦明の武力(腕力)は、89。90にかぎりなく近い武力(腕力)を誇っている。その顔グラフィックスの迫力と二つ名の凄さでこっちからしかけるのをやめたくなるほどである。しかし、実際には、向こうから贈収賄の要求をしてくるので、戦わざるをえない状況になるのであるが。


戦闘画面
戦場は、例によってヘックス画面である。四季ごとに風景とBGMの曲調が変わるのがいいところだ。低山は、防御効果があり、高山は、乗り越えることができない。障害物やバリヤーのような扱いである。河や江は、船がないと渡ることができない。また、船があっても、水流が激しいと乗っている船ごと流される場合がある。


実際の戦闘
こちらには、すでに田虎や田彪、両頭蛇・解珍などの中堅どころの豪傑がそろっている(原作では、彼らはもっと強かったはずだが、ゲーム上では、そうである)。楊志と同レベルの好漢(や無頼漢)もちらほらと、いる。たしか、すでに李逵もいたはずである(李逵は、義兄弟にしている)。秦明軍との戦いには、鄔梨や時文彬などの智将を連れていく。何故、智将かというと、『三國志』(初代『三國志』)の影響であるのはいうまでもないだろう。『三國志』では、智将が最強だったからである。しかし...。

歴史SLGレポート 水滸伝 ~天命の誓い~ PART6

2025-03-26 21:59:27 | 水滸伝
水滸伝 ~天命の誓い~


PART6


揚州・斉北らへんを制した楊志。ここらへんには、官軍の帝国領やライバルとなるような独立の勢力が存在しない。楊志以外の独立の勢力といえば弱小勢力の崔道成くらいのものである。崔道成を伐ったあとは、他の勢力が存在しない、完全に楊志の独壇場である。この界隈で“無鳥島の蝙蝠”となることに成功する。揚州・斉北を制した楊志。次に向かうのは、「北」であった。司州・豫州は、官軍(帝国)の中心部である。赤い国々が広大な帝国版図を築いている。10国には、梁山泊が存在する。楊志としては、ここをぐるりと迂回して北を目指す戦略とする。かくして河北を目指す楊志。北方には、田虎と田彪がいた。さっそく仲間に加える楊志。それにしても田虎、黃信、董平など、原作では、英雄豪傑なのだが、ゲーム上では、あまりふるわない印象を受ける。田虎は、河北の英雄。黄信は、地煞星。董平も、三十六の天罡星の一人であるにもかかわらず、だ。かなりの厳しい(辛い)能力設定が行われているようだ。流石に、楊志、花栄、李逵あたりともなると、普通に強く活躍できるのだが...。