北海道教職員組合(北教組)による小林千代美・元民主党衆院議員側への違法献金事件がきっかけとなり、教組による教員をかり出した選挙活動には有権者の厳しい目が向けられている。そのため、勤務時間中の教員らによる選挙運動は表面上は鳴りを潜めた形だが、水面下では、あの手この手の選挙戦が繰り広げられているようだ。
6月18日。札幌市の北教組本部に自民党の国会議員3人が訪れた。事件をめぐって北教組に真相究明などを求めた公開質問状を手渡すためだ。対応した北教組幹部は「みなさんとはいろいろ誤解がある。われわれも何か回答したいと考えている」。ところが12日後に来た北教組の回答は「改めて説明するつもりはない。回答しても私たちの意図が正しく伝わらない。回答を控える。以上」だった。
事件後、北海道では道教委が実態調査を実施。教員の不正を隠さず教委に報告を求める制度も始まり、勤務時間中の組合活動、選挙活動には風当たりが強い。
それに加え、北教組では参院選後に次期役員選が控えている。事件で逮捕された執行部3人も一時、出馬の動きを見せたが、最終的には起訴猶予処分となった会計委員のみが立候補。組合を方向付ける選挙なだけに「参院選に向けた動きはこれまでになく鈍い」(道教委関係者)という。
それでも…。
退職教員を動員
6年前の参院選では“労組マネー”が選挙資金に充てられ事件化した山梨県教職員組合(山教組)。主な選挙活動は教員による「個票集め」だ。後援会カードに名前を記入してもらい、それを基に有権者名簿を作成。教員が当番制で電話作戦を展開する。
元教員によると、6年前は1人当たり80票のノルマが課せられたが、今回は20票。これまでは児童生徒の保護者が中心だったが、教員の政治活動が表沙汰(ざた)になるのを警戒し、対象は親族や友人に限定した。目をつけられそうな集会への動員も、現場を退いた退職教員が目立つ。
かつては、山教組の事務所に、分会(学校)ごとに集めた個票の棒グラフが張り出され、成績が悪い分会は、山教組幹部から文書や電話で厳しく叱咤(しつた)されたという。元教員は「まるで営業マンの売り上げ競争のようだった」と振り返る。
「山教組票」は風が吹けば20万票にも上るといわれる。これまでも選挙戦終盤で教員による電話作戦を強化して逆転してきたことから「山教組の3日選挙」という言葉もあり、「終盤どういう動きになるか注目される」(元日教組幹部)。
はがきに記名
とある政令市の公立学校の教員らに4月、ある文書が渡された。「『日政連・参議院議員○○さんに期待する』メッセージのお願い」と題した日教組の組織内資料だ。教員は資料から日教組へのはがきを切り取り、あて名部分に候補者名を記す。裏面には候補者へ期待するメッセージとともに氏名と学校名を書く。
この政令市の教組は「『はがきには日教組本部へ』とありますが、分会(学校)で集約し、一括して(政令市の教組)本部へ。本部から日教組へ送付します」と指示していた。
なぜこうした方法をとるのか。市教委関係者が解説する。
「学校で何枚はがきを集約できるか。教組の指示に忠実に動く教員が各校ごとに何人いるか。そこを把握したかったのだろう。現場の教員にすれば、嫌でもはがきを書かざるを得ないでしょうから」
動きは鈍くてもあの手この手は変わらない。教組の選挙は、事件後も相変わらず水面下で展開されている様子が浮かび上がる。
いや、他意はないのだが・・・・これはもう、言論のレベルではどうしようもない。とくに、この日教組に関しては親が動かねばならん。「日教組の教員に子供を指導されるのは嫌だ」という保護者が連帯せねばならんのだろう。私も「(今の日本の)学校は腐ってるなぁ」と言いながら通わせていた。家で話をするから、我が家の子供はまだ「普通に育った」と思っている。しかし、日教組は倅の夏休みの宿題であった「靖国レポート」に対して「何も言わなかった」だけであった。点数というか、評価も妥当なものだった。彼らは倅を「極右の子倅」として再教育するわけでもなく、己の主義主張に合わぬからといって酷評したわけでもないのである。つまり、トラブルを避けた。そして、ある組織がトラブルを意図的に避けるときは決まっている。
「他に目的があるとき」だ。
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