忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

「プロジェクトA」に英国人の偉い人とインド人の衛兵が出てくる理由

2012年08月22日 | 過去記事

自宅のリビング。妻と二人でDVD観賞だった。観たのはジャッキーチェンの「プロジェクトA」だ。ビデオ屋で妻が駄々をこねた。怪しげな節回しの「テーマソング」も止めないから仕方なく、たぶん、いままでに十数回は観たであろう「プロジェクトA」を借りた。

私は連休ということでスティーブン・スピルバーグの「フォーリング・スカイズ」を5枚も借りたのだが、これまた妻が寝るまで観ることもできない。自宅での私に自由などない。犬を含む我が家の男性陣には「妻の相手をする」という重大な任務がある。独りにして放っておくとジタバタして暴れる。私が自室で何か読んでいたり、書いていたりしてもお構いなしだ。自分が退屈を感じれば迷うことなく犬と一緒に乱入してくる。オリジナルの変な歌と共に飛び付いてきたりする。つまり、無意味に邪魔をしてくる。

「シャイニング」のジャック・ニコルソンの気持ちがわかるが、これも妻は先手を打っており、私が斧を持ち出して家族を惨殺する前に、妻はカマを装備している。ここ最近、ブログの更新が滞っているのもその所為になる。というか、いま、倅がいないからだ。

倅がいれば「交代制」も可能だ。私が自室にいれば、妻と一緒にリビングにいるのは倅の役目だった。これがなんとも、来月までいないときた。だから私は昨日も「スパルタンX」を観た。今日はもう、すでに「シャンハイ・ヌーン」とか「ラッシュアワー1.2.3」も用意されている。「プロジェクトA・2」もみつけた。今更ながら連夜のジャッキーチェン観賞、正直、勘弁して欲しい(でも観てしまう)。

倅はいま、上海にいる。生意気にも語学留学とかで支那語を勉強中だ。もちろん、時期も悪い。日本の外務省に心配されずとも、私は出発前の倅に「夜は出歩くな」とか「暗い道は避けろ」と娘を送り出す父のような言葉を吐かねばならなかった。妻は呑気に「肉まん買ってこい」しか言わぬし、私が「反日教育」の怖さを説明するも、あの子に限って日本を嫌いになるとかないョ、と勘違いしている始末。私も倅が反日教育されるとは思っていない。というか、それは国内で日教組や朝日新聞、NHKや民主党がやっている。


倅から電話はあった。大学側から「尖閣諸島の件があったから親御さんが心配されているだろう、電話しておきなさい」ということらしい。留守番電話に「大丈夫です」とメッセージがあった。今現在、倅はまだ、熱湯をかけられたり、集団で暴行されたりはしていないみたいで安心したが、支那からでもこのブログが読めるかどうかは知らぬが、とりあえず、無駄を承知でさっさと帰国しろと書いておく。日本の外務省が「日本人同士で集まるのは止めましょう」「反日デモがあったら逃げましょう」という国の中で勉強もヘチマもない。妻も心配のあまり、支那人はみんなジャッキーチェンだと思いたくて、ジャッキー映画ばかり観たがる。しかし、まあ、どうせ期日までいるなら良い機会だ、しっかりと現状をみてくることだ。それをお父さんに教えなさい。ブログのネタにする。


ま、ところで、支那のあちこちで反日デモが起るのは毎年だが、今年のそれは香港活動家の尖閣不法上陸、それを受けての「日本人活動家」10名の強硬上陸から一気に盛り上がりを見せている。テレビでは何度も荒れ狂う支那人を紹介し、朝日新聞などの支那共産党機関紙も大きく取り上げ、そこにはオドロオドロシイ文言が見出しに付けられる。それから「中国人が怒っている」とか「在留日本人は気をつけよう」みたいな「脅し」が書かれる。日本や日本人に対して「冷静に」と呼びかけ「過剰な反応は止めよ」と説教してくる。

普段、テレビも新聞も「中国人は親しみやすくて良い人ばかり」みたいにやっているが、こういうときは事情が変わる。本音の部分にある「中国を舐めるな」が優先されるから、やたらと怖い怖いとやる。倅がひと月も上海にいる、となれば私や妻も心配する。我ら夫婦の頭が馬鹿なら倅の身を案じて「日本は過激な行動は避けるべき」というだろう。しかし、我ら夫婦の「日本人10名上陸」のニュースに関する感想は「天晴れ」に尽きる。

テレビをみていると民主党の長尾代議士が船に乗っていた。上陸したのはチャンネル桜の水島社長だった。倅はこのどちらにも会っている。上海から興奮した声で連絡があった。「日本の極右勢力、軍国主義者、歴史修正主義者」などと紹介されている、と笑っていた。とくに間違えてはいない、と答えておいたがそれより、その人らと“お父さんが何度か酒席を共にした”とかバレたらお前、人民警察に拘束されるかもしれないぞ、と警告するとまた笑っていた。呑気さに苛立ったから、お前、支那共産党に映画「南京の真実」のビラを撒いていたとか、観客を案内していたとかバラしてやる、と脅しておいた。

それから野田総理の会見の様子などが繰り返し報じられていると言う。しかし、そこは支那共産党、ところどころ音声が途絶えたりするらしい。倅は支那に留学しているくらいだから支那語も読める。だから大学の寮に置かれる情報誌は検閲されて、これまた懐かしい「墨塗り」がされている。これは支那共産党に都合の悪い部分を隠す、ということもあるが、それよりも人民の反日感情をコントロールする役割が大きい。大き過ぎないよう、消えてしまわないよう、火加減が微妙なのだろう。放置して燃え上がれば、その火炎は支那共産党を焼く。消えてしまえば支那共産党の存在意義も消える。難しいところだ。


それから韓国も騒々しい。政権末期の大統領が刹那的、自棄になって無茶苦茶している。しかし、それでも今年、日本からは「韓国人と結婚したい」という職場の韓流ファン数名を含む250万人が旅行している。いま、どこから金が出ているのか知らないが、支那旅行は驚きのプライス、4泊5日が29800円で行けるとか昼間のテレビでやっていた。不気味な話だが、韓国にはそんな金がないから「近くて安い」とはいっても、そこはそれなりに金がかかる。それでもたくさんの日本人がソウルに金を落としに行く。

産経新聞の黒田氏も「韓国はメディアに触れなければ楽しい国」みたいなことを書いていた。要するに庶民は反日でもない。朝鮮左翼に牛耳られたメディアと政府が懸命に「反日」を盛り上げている。だから年間、29800円以上支払って韓国に旅行する日本人は少なくない。良くも悪くも「韓流」に飛び付く日本人は竹島とか、慰安婦とか興味ない。行って楽しければまた行こうとする。

韓国には「親日法」があるが、以前から「日本の文化」は政府が禁止してきた。「ヨン様」ブームのころ、韓国ではまだ、日本のアニメや映画、ドラマやテレビ番組はアウトだった。これは多くの「K-POPファン」は知らない事実だが、もっと前、日本で「本当に」流行った「キム・ヨンジャ」とか「ケイ・ウンスク」とか「チョー・ヨンピル」の時代はもっと酷かった。韓国のテレビ局は日本の電波がぎりぎり届く釜山とか済州島にまで行って、日本のテレビ番組を盗んで情報を得ていた。「日本モノ」が流行るから仕方がないし、オリジナルで何かを作る、という作業が簡単だと思っているのは日本人くらいだ。

韓国政府は日本の文化を禁止する理由として「韓国人の反日感情が許さないから」と言う。しかしこれ、本当はおかしいとわかる。国民感情が許さないなら放っておいても問題はない。韓国政府の言う韓国人なら日本の文化を嫌うはずだ。誰も観ない。子が観ていれば親は叱って取り上げるだろう。しかし、この国民は放っておけば「禁止せねばならないほど」日本と日本人が好きなのである。だから「禁止」する必要があったとわかる。

また、同じく「日本を好きになるな」とか「日本が良い国とかとんでもない」と教える国がある。日本だ。いま、この原因というか真因とは「日本のメディアや教育が腐れ左翼に席巻されたから」だと自明になった。歪曲も捏造も厭わず、ただ、日本を腐してさえいればよい、という風潮はいまでも少しだけ残っている。つまり、根っこは同じだとわかる。

その「根っこ」を辿って行くと大陸に行きあたる。それから北に延びているとわかる。支那と北朝鮮、ロシアだ。山で死んだ「ノ・ムヒョン」は「竹島・靖国・教科書」の「反日3点セット」を振り回した。ネタがないときは豊臣秀吉まで出した。北朝鮮が地下核実験をした2006年、当時の安倍総理との会談で北にも核にも一切触れず、日本の歴史認識を批判して、マトモな人らの度肝を抜いた。日本が竹島周辺海域を調査する、と知れば島根県の海上自衛隊施設を、なんと「軍事攻撃する」検討までしていた。北朝鮮の大統領だった。

それから公然と「独島は日本が侵略して奪った」としていた。竹島の島根県編入は1905年2月。つまり、日露戦争で盗ったのだという驚くべき認識だった。これもこの馬鹿が勝手に言ってるだけではなく、当時の韓国外交通商省も対日抗議声明を出し、その中で「侵略戦争時、強奪した独島」と明記してある。日露戦争が侵略戦争だった、とすれば喜ぶのは先ず、ロシアになる。それから支那も北朝鮮も何かと便利だから喜ぶ。

「ノ・ムヒョン」の時代の韓国全国共通テスト。歴史の問題で「世界的にソ連をはじめ、社会主義が崩壊した際の北朝鮮の対応について、次の5つから正解だと思われる番号を書きなさい」みたいなのがあった。正解は「北韓(北朝鮮)体制の優秀性を宣伝し制限的に経済開放を推進した」となっている。先軍政治も独裁も、核開発も拉致もない。つまり日本以上、相当に北朝鮮シンパにやられている。

いま、日本のメディアでは「李明博大統領は政権末期。支持率の急回復を見込んで過激な反日活動をしている。毎度のことだ」みたいなところで落ち着いている。しかしながら、これは韓国内でも非難がある。多くの韓国人も「なにがしたかったんだ?」と不思議に感じている。それに冷静に考えてみると、あれほどの狂った反日活動を止めなかった盧武鉉前大統領でも支持率は2割を切った。それから慶尚南道の金海市郊外、自宅裏山の「ミミズク岩」から落ちて死んだ。右も左もなく「韓国で反日は成功しない」という結果は既に出ている。

つまり、不法上陸したのではなく、不法上陸させられたのだ。日本の現政権与党、民主党が「日本人の総意」ではまったくないように、レームダックの韓国大統領、及び、韓国政府の言動は、必ずしも「韓国人の総意」ではないということだ。脊髄反射してカッとなるなら、それはまさに「朝鮮人レベル」だ。朝日新聞が言う「冷静な対応を」とは違う意味で冷静に、且つ、毅然と対応していればよろしい。それからのち、本当に「日本を喰ってしまおう」と狙っている疑いようの無い国に対処せねばならない。


日米韓を離間させて得をするのはどの国か。支那は変わらない。毛沢東が大躍進政策やら文化大革命やらで、あれほど人民を虐殺しても変わらなかった。変われなかった。李明博が竹島に不法上陸し、天皇陛下を愚弄したことを「なんてことするんだ」と批判するマトモな韓国人はいる。また、それを声を出すこともできる。新聞に書くこともできる。「親書を突き返すなんて非常識」と日本に来て話すこともできる。しかし、香港の活動家が尖閣諸島に不法上陸し、公務執行妨害にも問われず、強制送還されると英雄扱い、今度は胡錦濤に行けとなる。これに反対する支那人はいない。声も出せない。

竹島は返してもらうべきだし、日本海は日本海だ。政権末期の盧武鉉が不思議な妥協で言い出した「平和の海」もお断りだし、朝鮮人慰安婦の強制連行、日本軍による奴隷狩りはなかったし、日韓併合は史実の通り、通常の植民地支配とは雲泥の差だった。日本に併合されていなければ韓国は近代化どころか、とっくにどこかの植民地になっていた。たぶん、いまは「朝鮮族」という民族が住むどこかの国の半島、という扱いになっている。

昔から日本が弱ったり、侮られたりすると極東アジアの平和は脅かされてきた。外国の圧力に屈する外交姿勢が失策を生み、外交の失敗である戦争状態を招き入れた。朝鮮半島の事大主義も変わらない。三国干渉に屈する日本を見て、朝鮮がロシアに媚びたことも周知の事実だ。日本こそが毅然と、しっかりとリーダーシップを自覚する必要がある。それで困るのは今も昔も白人国家とその傀儡だ。その構図は変わっていない。

歴史に学ぶのは大いに結構だが、どうせ学ぶなら「日本の実力」や「日本の立場」に遡及して考えたい。日本が舐められては碌なことがない。さっさと民主党政権に引導を渡し、日本人としての矜持を持ったトップを据える政権を作る。それから早急に物を言える体制を整える。簡単に言うと核兵器を持つ。すると自動的に国連の常任理事国になる。戦争はしないけど、したら負けない国だと知らしめる。すなわち、普通の大国になる。アメリカとは違って日本は好かれている。尊敬に値する歴史と伝統もある。条件は既に揃っている。


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