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ピストリウス被告の自宅で血まみれのバット発見、南ア紙報道

2013年02月18日 | 過去記事

ピストリウス被告の自宅で血まみれのバット発見、南ア紙報道

<五輪やパラリンピックで活躍したピストリウス被告は、恋人でモデルのリーバ・スティンカンプ(Reeva Steenkamp)さん(当時29)をプレトリア(Pretoria)市内の自宅で射殺したとして、15日に殺人罪で起訴された。事件は世界各地で報道されている。

 捜査状況を知る複数の警察関係者がシティ・プレス紙に語ったところによると、スティンカンプさんの頭蓋骨は「粉砕」されていた。関係者の1人は「バットに大量の血が付いていた」と述べたとされる。

 警察当局は、バットがスティンカンプさんを攻撃するために使われたか、スティンカンプさんがバットで自己防衛していたか見極めるため、慎重に捜査を進めている。

 スティンカンプさんは14日未明、4回銃撃されて死亡した。警察関係者はシティ・プレス紙に対し、「被害者はまず寝室で、腰を銃撃された可能性がある。その後逃げて洗面所に隠れていたところを、(ピストリウス被告に)さらに3回銃撃されたとみられる」とコメントしたとい>





アラバマ州にある百貨店で、裁縫の仕事を終えた42歳の黒人女性は、帰宅するために市営バスに乗車した。ときは1955年12月。アメリカではまだ「ジム・クロウ法」があった。いわゆる「人種分離法」でバスの座席からレストランの席まで、白人専用、黒人専用と分離されていた時代だった。

黒人女性の名はローザ・バークス。疲れた彼女はバスの座席につこうとしたが「黒人専用」は満席。仕方なく、彼女は「中間」の席に座った。そこは白人も黒人も座ってよい、とされていたが優先順位は白人が上になる。空いていれば問題ないが、そこに白人の乗客が来れば黒人はどかねばならなかった。だからバスの運転手、ジェイムズ・ブレイクはローザに「どきなさい」を言った。白人が乗ってきたぞ、と教えてくれたわけだが、そのとき座っていた黒人は4名。3名は速やかに席を立ったが女性1名がどかない。

ローザは「立つ必要を感じません」と断言。通報するというジェイムズにも「どうぞ」とやった。このあと、ローザは普通に逮捕されて拘置所に放り込まれるも即日保釈。州の簡易裁判所で罰金刑となった。この逮捕が世間に広まると、抗議運動が発生した。黒人はバスボイコットを叫び、黒人同士、車に乗り合わせて移動したり、強靭な足腰を使って歩いてどこでも行った。当時の市営バス利用者の75%は黒人。金持ちの白人はマイカーだ。
運営するアラバマ州モンゴメリー市は大打撃に戸惑う。

連邦最高裁判所は「バスの座席に人種分離はそもそも違憲」という判決を出した。その後、正式に「公共交通機関における人種差別を禁止」。このあとにキング牧師が出てきてワシントン大行進、1964年に公民権法成立になる。ローザは「公民権の母」とか呼ばれ、モンゴメリーには記念館、デトロイトには博物館が出来た。逮捕されるきっかけになった市営バスは保管されて展示されている。オバマも訪れて「その席」に座ったりした。白人もようやく「色があるかないか」で差別したら具合が悪い、と学んだ。300年以上かかった。

白人は勝手に黒人奴隷を浚ってきて差別する。もしくは黒人が住むところに押し込んで差別した。南アフリカも最初はオランダ人が沿岸部に住み着いた。もちろん、頭を下げてお願いします、とはやってこない。ちゃんと植民地化して、元々住んでいた黒人は奴隷化する。そこにフランスで差別されていたユグノーとか、ヨーロッパからプロテスタントが「宗教の自由」を求めてやってくる。それからアパルトヘイトもやって治安を崩壊させると、さっさとそこから移住して(自分らが)危ないからと武装警備員を置いた。ヨハネスブルグ近郊のサントン地区などがそうだ。

ここには「アフリカーナー」と呼ばれる白人の富裕層が住む。恋人を殺害した容疑で逮捕された南アフリカの「義足ランナー」が黒人ではないのはそれが理由になる。オスカー・ピストリウスはサントンで産まれているが、両足共に腓骨が無い状態だった。つまり「すね」がない。障害者大好きなメディアは「障害者差別を乗り越えて」とか盛り上げたかったようだが、ここにきてどうにも扱いに困った。彼は足がないだけで、中身はちゃんとDVはするわ、ガンマニアだわ、短気でキレやすい、という典型的な白人だった。

余所様の土地の治安を自分らで壊して危険を呼び込み、当然の権利として武装して威張る。それでも「恐怖(テロル)」はなくならないから、ずっと怯えていなければならない。オスカー・ピストリウスの自宅にも「自衛用」として9ミリの拳銃があったが、あの地域では一般家庭でもマシンガンがあったりするとか。自業自得だが、白人はどこの土地でも襲われるとか、殺されるとかの危険を自覚しながら暮らさねばならない。

だから南アフリカの警察が見逃すはずがない。恋人ならオスカー・ピストリウスの恐怖心は既知だったはずだ、そんな危険な家に「バレンタインのサプライズ」するはずない。こんなに危険な国にしたお前らは、それを一番よく知っているだろう、と南アフリカの警察は思っている。ちゃんとビクビクしながら暮らしなさい、と。

例えば、ニューオリンズで「白い粉」を発見。自宅に届けられたのよ、と女性が通報すると警察とFBIが囲む。調べてみると「洗剤のサンプル」。もちろん、説明書きもあるが、普通のアメリカ人は「タダでモノをくれるなんて」と信じられなくなっている。

ガソリンスタンドに「怪しげな人らがいる」で、また警察とFBIが出動。行けばたしかに2台のバンが停まっている。テロリストか?ということで銃を構えてフリーズ!取り囲んで捕まえてみると、売れないロックバンドグループだった。

仕事に疲れた運転手。トラックを停めてブルックリン橋を眺めていると、誰かが通報したのか、警察官が来てフリーズ!「おいテロリスト、おまえ橋のケーブルを切るつもりだっただろう?」。つまり、気の休まるヒマもない。

24時間365日、ビクビクそわそわ。もはや社会的病理であるが、そんな自らが蒔いた種で空爆されたらたまらない。そりゃイランも北朝鮮も核兵器を持ちたがるはずだ。アメリカはいろんなモノと戦うが、戦争とは相手が必要。だから「麻薬との戦争」とか「貧困との戦争」には勝てないことになっている。「テロ(恐怖)との戦争」も同じく、これからもまだまだ、白人至上主義のツケは消えない。




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